ジョン・ディクスン・カー No.6◇毒のたわむれ◇ | 星よりも大きく、星よりも多くの本を収納する本棚

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9年間の海外古典ミステリ読破に終止符を打ちました。

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その家には「毒」で人殺しを「たわむれ」る者が潜んでいるーーー真っ白な雪が真っ赤な血に染まる!

 
 
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◇毒のたわむれ◇ -Poison in Jest-
ジョン・ディクスン・カー 村崎敏朗 訳
 
 
……ぼくはその時、どんな動機であんなことをする気になったのか分からない。思わず知らずやってしまった所を見ると、おそらく昔のおぼろな衝動に促されたからだろう。昔トム・クエイルとぼくが使った合図のノックである。コツコツと二度ゆっくり叩いてから、手早く三度。ぼくは図書室のドアに向かってそうしていた。
「誰だ?」と詰問する声がした。
ぼくはドアを押し開けた。クエイル判事が火先に顔を赤く染めて立っていた。血の気のない指がダラリとたれて、ビクビクと痙攣している。埃まみれのあの愚かしい大理石像が、判事の後ろから目をぎょろつかせているように見えた。判事が言った。その顔が蒼白だった。
「絶対そんなノックをするんじゃない、分かったな?絶対にするんじゃないぞ!」
不可能犯罪の巨匠カーが描く怪奇味と神秘感に満ちた雪の夜の連続毒殺事件!
 
 
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ぼくことジェフは(珍しいことに←)バンコランではなく、クエイル判事を尋ねた。
 
 
しかしクエイル判事は何かにおびえているらしく、様子がおかしかった。事実、クエイル家は緊張の空気が満ちていた。動く大理石の白い手に、飛び出したっきりの息子ーーー
 
 
そしてついに事件は起こった! クエイル判事が毒を飲まされ、娘婿のウォルターがこれまた毒で死んだのだ!
 
 
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「毒のたわむれ」です(・∀・)
バンコランは登場せず、まさかのジェフ君オンリーで登場です。
かといってジェフ君が探偵するわけではなく、別の人が探偵をします。
 
 
なんでここはバンコランじゃないんだろうと思っていましたよ。ええ。
 
 
でも。
最初に出したら中間も最後も存在感を発揮してくれ。
 
 
序盤は面白かったのに! じょわわっ。ってなったのに!
最後になって、いきなり出てこないで!
それだったらない方がまだ良かった!
……とは言い過ぎですね。すみません。
というかそれよりも前述した通り、
最初に出てきて、中間は音沙汰なしで終盤にいきなり登場! ってのに呆れたんです。はい。
 
 
あとここだけの探偵、ロシターもイマイチでした(爆)
確かにバンコランじゃこの話は役不足でしたが、ギデオン・フェル博士やH.M卿じゃだめだったんだろうか……あ、そしたらジェフ君が出れないや(;´▽`A``
ていうかジェフ君、君は誰と婚約して誰と結婚したんだい? 彼女とはどうなるの? 4度目。
 
 
「毒のたわむれ」でした(・∀・)/
次回はやっとセイヤーズ女史に会えそうです。もしまたファイロだったら、「あ、会えなかったんだ(^▽^;)」と笑ってやってください。