S・S・ヴァン・ダイン No.5◇カブトムシ殺人事件◇

彼を犯人に仕立て上げたいのは、誰？

ヴァンスら、「完全」の前に苦悩する！

◇カブトムシ殺人事件◇ -The Scarab Murder Case-

S・S・ヴァン・ダイン 井上勇 訳

エジプト博物館内で殺されていた死体は、下手人を指摘するあらゆる証拠をそなえていた！ あまりにも犯人を指し示す証拠が揃いすぎている。ファイロ・ヴァンスの苦悩はそこから始まった。法律的には正義の鉄槌をくだしえない犯人に対して、エジプトの復讐の神はいかなる神罰を用意していたのか？ 完全であることを唯一の弱点とする完全犯罪を描いたヴァン・ダインの第五長篇。

 

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ヴァンスは尋ね人スカーレットのおかげで地方検事マーカムより早くその殺人事件のことを知った。


殺害されたのは美術擁護者のベンジャミン・カイル。場所はブリス・エジプト博物館内。
そこの博物館館長であるブリスは過去にヴァンスに会っていた。


すぐに現場に急行するヴァンスたち。しかし犯行現場に残されていたのはスカラブを始めとする、ブリスを犯人と名指しするあらゆる証拠だった！


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S・S・ヴァン・ダインの五作目は「カブトムシ殺人事件」。
エジプト博物館で起こった殺人事件で、随所随所にエジプトの神様の名前が挙がっています。


そういえばエラリー・クイーンの五作目は「エジプト十字架の秘密」でしたね( ´艸｀)
取材をした人物も一緒だし、何かしら影響を受けたに違いない:*:・(￣∀￣)・:*:


さて「完全犯罪」が趣旨の本作は結構、後味のいまいちな終わり方をします。
ファイロって（誰もファイロと呼ばないのでせめてここでは呼びたい）神どころか、法律も歯牙にもかけないところがありますよね（というか時々犯罪すれすれのことまでやらかしている）･･････

そんなヴァンスに翻弄（？）されるマーカムは大変だ(;^_^A　
ヒースはあんまりそんな風に見えない。そしてヴァン・ダインはまじ空気だ←


「カブトムシ殺人事件」でした(･∀･)/
次回はコナン・ドイルコレクションの最後を飾る「ラッフルズ・ホーの奇蹟」をお送りします(*^o^*)/~