よい作品が気づかせること/白夜行
東野圭吾
白夜行
- 白夜行 (集英社文庫)/東野 圭吾
- ¥1,050
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東野圭吾初読みです。
あらすじは、殺された質屋の店主の息子と、その店主が通っていた愛人の娘の成長を追っていったものです。
事件直後の捜査では、犯人も見つからず、愛人も本当に愛人なのかも分からないうちに自宅でガス中毒死。
物語は進み、クラスメイトの暴行事件など娘の周りで起こる事件と、それとは別に意識的に売春斡旋やゲームソフトの違法販売など社会的規範を踏み越えていく息子が描かれていきます。
それに気づく刑事が犯罪を追っていきますが、息子は容易には尻尾を見せずに、娘は美しくなり、裕福な青年と結婚します。
それでも追いつづける刑事が、ついに見つけ出す数々の事件の本当の姿とは。
さすが評判の作家さんですね。
最後まで展開が読めないまま、一気に読んでしまいました。
あえて主人公の二人には語らせず、周囲の人物を描くことによって、二人の姿を浮かび上がらせる手法で、事件自体は平凡ですが、先の読めない展開が新鮮でした。
最後の謎解き(どんでん返し?)も予想できず、その闇の深さに衝撃をうけました。
が、しかしこれを読んで改めて私は、エンターテイメント的な小説の仕掛けにさして興味がないことを理解しました。
読んだ後に残るものものがなにもない。
ないなら楽しい小説の方がいいですし、純粋に衝撃だけというのにもあまり興味がないようです。
となるとやっぱりミステリは畑違いかな、と思いました。
評判がよかった作品だけに、です。
ミステリを純粋に読めない分、些細なことに気がいってしまうんですよね。
質屋の店主が殺された事件、心情的にも実際的にもあんなことが起こるんですかね(確率は10%ぐらい?)。
そういう事件が「起こった」としての物語、ということなんでしょうか。
タイトルと表紙は最初はどうかと思いましたが、読んだ後はぴったり、と思いました。