毎日の重要性/『チエちゃんと私』よしもとばなな | できれば本に埋もれて眠りたい

毎日の重要性/『チエちゃんと私』よしもとばなな

チエちゃんと私
よしもとばなな


チエちゃんと私/よしもと ばなな
¥1,365
Amazon.co.jp



よい意味で、最近のよしもとばななの小説のあらすじを書くことに意味があるのかなと思ってしまいます。
作品の出来のよしあしがあるだけで、あらすじのよしあしはないのではないかと。
よしあしも高止まりのように思えます。


そうはいっても少しだけあらすじ。


親戚のイタリア雑貨店の仕入れを行っている私。
チエちゃんという親戚と同居しています。
私は他人と同居できる性格ではないのに、チエちゃんの母のお葬式の時に同居を頼まれ断りませんでした。

数年過ごした今、チエちゃんのよさがしみじみと分かります。
純粋で、その時その時を丁寧に生きているチエちゃんとの毎日は、両親へ甘えることの少なかった私にとって、非常に大事なかけがえのない関係でした。
そして、私にもチエちゃんにも変化の時が訪れます。


今回のテーマの一つに、「日々の決断」があったように思えます。
普通の日々の中で訪れる重要な決断の瞬間。
自分の好不調とは関係なしに、ちゃんと考えて自分の回答していくことこそが、自分の人生にとってどれだけ重要か。

それと毎日を慈しむ、もしくは慈しめることの重要性。
毎日を慈しむことで、雑念を払い、より自分にとって大事なものを見極めることができるようになるのではないでしょうか。


不況でニート全盛の今、「人生は自分にあったことをすべき」と語るよしもとばななは時代遅れなのかもしれませんが、しかしそこにはやっぱり何かしら重要なものを感じさせます。