恋愛群像劇/ツ、イ、ラ、ク
姫野カオルコ
- 姫野 カオルコ
- ツ、イ、ラ、ク
印象的な表紙と印象的なタイトルと印象的な作家名。
たまに見かけますが「濃厚女性恋愛本」と勝手に決めていました。
先入観はあれど、前情報なしで読書開始。
物語は、京都の地方都市がはじめの舞台。
集団行動になじめない準子
優等生的令嬢の京美
男女関係にマセ気味の人間関係もねっとりとした統子
このあたりを中心に小学校から成人して子供を持つ辺りまで、
女友人から男の子、センセイから会社の後輩まで
出てくる人物の造詣をしっかりと書きながら、恋愛を軸に物語りは進みます。
現実にはクールに接しながら空想に浸りがちな準子が理不尽な恋らしきものに落ちるのが、物語の山ですが、
出てくる人々が丁寧に「いましたね、クラスにそんな人」を描いているので、他のサブストーリーもそれなりに読ませます。
なんだか旧式の全体小説の現代恋愛版、といった感じで漫然と読んでしまったのですが、それでよかったのでしょうか。
漫然と読んでもどんどん読み進めるぐらいディテールはしかっりしているのですが、ボタンのかけ違いをしているような気がしないでもないですね。
旅先で食べた名の知れない美味しいお茶うけ、そんな感じの小説でした。
準子の感性にハマれる人なら、もっとヴィヴィットに感じるのかもしれませんね。