ざくざく文体何を斬る | できれば本に埋もれて眠りたい

ざくざく文体何を斬る

レヴォリューション No.3金城一紀
GO
音楽でも、イントロがすごくいい曲とかありませんか。
ああ、ずっとこのイントロが続けばいいのに、と。

GO」もはじめの数ページがすごくいいんですね。
話としては、朝鮮系の日本人青年の青春ストーリーなんですが、
イントロで、その出自との気持ちのいい距離の取り方が新鮮でした。
本編ももちろんいいのですが、最初の数ページのスコンと抜けたは、今、金城一紀しか書けないのではないでしょうか。
この文体というか、ポジションというか、斬り方は、貴重です。
それは「レヴォリューション No.3」でも変わっていません。
これもバカ高校生の話ですが、ざくざくとした文体で貧乏やら不運やら家庭環境やらを斬りながら、溢れるような生命力と自分を含めた環境を笑える芸で押し切る様子が、読んでいて爽快でした。

最近の作家では純粋に楽しめる作家の一人として今回認識することができました。
似た感じでは、景山民夫トラブルバスターシリーズの、気取った感じをなくした感じでしょうか。
私にとっては民夫よりもずっとフィットしていますが。