佐藤亜紀「バルタザールの遍歴」 | できれば本に埋もれて眠りたい

佐藤亜紀「バルタザールの遍歴」

今はなき、六本木ヒルズのビレッジバンガードで書店員おすすめ、とあったのが
佐藤亜紀バルタザールの遍歴
パトリック・ジューキンス
香水
でした。
香水」は圧巻でした。

しかし、今回は「バルタザールの遍歴」にしましょう。

舞台は第一次世界大戦前夜のオーストリア、主人公は貴族の息子で二つの魂が一つの肉体をしています。
これだけややこしい設定なのに、設定におぼれず、その高い現代史の知識(といわれているがよく分からない)に振り回されずにしっかりと背景とし、戦争さえも退廃をまぎらわす材料にしているあたりが、なかなかいい。
その実に男らしいざっくりとした文体とは、他の作家には見られないものがあります。

現代史や幻想小説が好きな人はおすすめ。
最初の数行を読んで、あらすじを読んでOKなら楽しめます。

ただこれは処女作なので、最新作はどうなっているんでしょうか。

毒舌は有名です。
こちらのサイト ですこしその片鱗がみえます。

福田和也と組んだ「皆殺しブックレビュー」はいつか読みたいと思ってます。

--追記--

AMAZONにリンクを張りました。

佐藤 亜紀
バルタザールの遍歴