星野道夫が見ていたもの
アラスカという場所にいけば、星野道夫の見ていたものが見ることができるのでしょうか。たとえば、トナカイの角がぶつかり合って取れなくなってしまった骸骨。
たとえば、数世代前に途絶えた、誰もいない森のトーテンポール。
たとえば、風にのってやってくるように不定形な、トナカイの大移動。
こんなことを、写真や文章にしてきた人が今までいたでしょうか。
つくづく、「対象の重要さ」を感じます。
初めて本を読んだときの、突然自分の空白に文字や写真を埋め込まれたような衝撃を忘れません。
我々のまったく関連しないところで、重厚な歴史が育まれているのだということを。
「旅をする木」
「長い旅の途上」
今までになかった、いいタイトルだと思いませんか。