才能と人生を選べるならば
「今夜、すべてのバーで」は、初めて本屋で立ち読みして、読みきった小説でした。あまりにも赤裸々、というよりそのままのアル中の記述だったので、逆に中島らもが病気から立ち直った後書かれたものかと思っていたら、そうではなく、たんなる中休みだったんですね。
思うにこの人にはストーリー、もしくはお笑いの才能があったために、彼の中にあった喪失も大きくなってしまったのではないかなぁ、と思います。
薬や躁鬱など、正面からうけとめて、最後によろけてしまったんでしょう。
才能や自分の中にぽっかりあいた穴への冷淡なまなざし。
こいつらに振り回されて生きていくんだ、というあきらめ。
そう、きっと僕は彼の自分自身への真摯な態度に心惹かれているのだと思います。
また、かれの作品がゆっくりと一人で読みたくなりました。