夏の終わりを感じる今日この頃
いかがおすごしですか
こんな時期は
こんなお話いかがですか
切なくて切なくて胸が痛くなる
ある恋のお話
夏の前日
吉田基已著
全5巻完結
現在、官能先生を描いてる吉田基已先生の作品
デビュー作『水と銀』/『水の色 銀の月』の前日譚に当たる。
題名はたまの歌からとった、とのこと
この漫画のキャッチコピーは
甘く切なく擬かしい、ふたりの長い夏の前日
芸大で油絵を専攻している4回生の青木哲生
バイト先の画材屋で、月下画廊に勤める年上の和服美人・藍沢晶と知り合い。。。
ストーリーは、哲生視点と、晶視点で描かれる
哲生は、自分の描く絵が教授など周りから評価されているけど、自信がない
不器用で、人付き合いが苦手
真摯に描くことに向き合っているゆえに、どのように生きるか、模索している
藍沢晶は「月下画廊」に勤める、着物が普段着のステキな女性
バリバリ仕事をしていて、雑誌に「藍沢晶の美しい日々」という連載エッセイを持っている
年齢は明かされて無い
勝手に30代前半かな?なんて妄想
仕事で顔を出す画材屋のバイトくんとして哲生を知る
その後偶然、汗だくになりながら河原で絵を描いている哲生を見かける
作品展に出す絵を描いてる哲生は真剣で、すべてをぶつけるかの様に一心不乱に筆をはしらせている
そんな哲生から目が離せなくなる晶さん
鬱陶しがられても、毎日絵を描いている哲生を見に行くようになり、彼の見ている世界、描こうとしているものに強く惹かれていく
「乱れた女」だと思われることにためらいを持ちつつも、自分から積極的に行動し、肉体関係を持つ
そこから二人の恋がはじまって。。。
この漫画は、はじめに水と銀という作品があってのスピンオフ的?な位置にあるといえるけど、わたしは水と銀を知らずに読んだ
だけど、まったく問題なし
この作品はこれひとつで独立して素晴らしい物語だ
水と銀を知らなくても、恋の結末を予感させるような、心の動きが描かれる
もう、悶えるしかない
悶えるしかないんだけど
読まずにはいられない
痛いくらい切なくて、悲しい予感を感じつつも。
なんなんだー!!!
なんでこんな話が描けるんだ!
スゴイよ、吉田基已先生。。。
ドキドキしたり
キュンキュンしたり
ざわざわしたり
もんもんしたり
最終巻は嗚咽がとまらなかった
胸のうちでのたうち回るもの、すべて涙ではきだしたかった
哲生に感情移入して読むと、
晶との出会い、触れ合いを通じて、ひとりの男性として成長する物語だ
絵を描く、ということをとおして自分の人生の生き方に向き合う
自分の世界を表現する表現者として、悩んだり葛藤しつつも、しっかり歩き出す姿に心うたれる
晶さんに感情移入すると
女としてのかわいらしい部分と、激しく強い部分が丁寧に描かれていて、ひとりの女性のあり方に、感嘆のため息がでる
ほんとかわいいし
強くてかっこいいの
でもさぁ
羨ましいやら辛いやらで
あああ(/ω\)
あああ(*´Д`)
あああ(ノД`)・゜・
ってなっちゃう。。。
(もう言葉で表現するのを放棄)
どうしようもない
ほんとどうしようもない
恋ってそういうもんなんだ
水と銀の主人公である亜藤森君は、哲生とは対照的な、コミュ力激高の人タラシ、女タラシ
いるよね、こういう人
いるよぉー
個人的に大好きさぁ
緊張感のある哲生と違い、森くんのおかげでゆるっとする空気感が好き
哲生たちと同じ芸大の4回生、井上里子(りこ)ちゃんの言葉は、時折はっとさせられるし、生き生きと描かれている
吉田先生の絵のタッチが
繊細で丁寧で趣きがあって
なんとも情緒あふれて
すっごく素敵
表情なんかも、すっごくそそられる
絵見てるだけで心震える。。。
すっごく大好きさぁ
見てこれ!
よくわからんけど、スクリーントーン無しの手描きのみな気がする!
かわいいよ
かわいいよ
晶ーーー!!!
こんなPVがあった!
公式の漫画の紹介とかあることにびっくり
見たら書きたいことほぼ詰め込まれてた
吉田基已先生、78年生まれでいっこ違い
京都在住らしい。。。
あああ、先生にあってみたい
素敵なあとがき