どーも!皆様!!
名作を読み終わってテンションマックスの私です!!!!

早速ですが今回紹介する作品はこちら!!!

「犬神家の一族(著者:横溝正史 角川文庫)」

犬神家の一族と言えば、あのシュールな逆立ち死体ですよね!
あの役をやったのが地元民なのは有名は話ですね〜

実は別作品を紹介しようと思ったのですが、読み終わった途端語りたい欲が止まらなくて今回紹介とさせていただきました!(今回予定していたのは次回に…)


【あらすじ】
信州財界の一巨頭、犬神財閥の創始者である犬神佐兵衛が遺言書を残してこの世を去った。
その遺言書から、世にも恐ろしい争いを予期した顧問弁護士事務所の若林は、金田一耕助を呼び寄せるものの顔を合わせる前に何者かに殺されてしまう。

そして、犬神家にて開示された遺言書は、あまりにも悍ましく、そして一族の者達の憎悪と悪意を呼び起こすものであった。


【感想】
いやぁ〜文句なしの面白さ!!ずっとワクワクドキドキでページが進む進む!!
ご飯が●スム君の小説バージョンですね!!(古いし意味不明)

今回は探偵である金田一耕助目線で事件が進むので、読み手である自分も考えながら読んでいくと、一緒に謎解きしているような感じがするんですよね〜

当たり前なんですが、金田一の方が一歩どころか百歩先に行ってどんどん謎を解いていくんですが、それはそれで「金田一すげぇ!!」って探偵の手腕に感激するんですよ!
また、自分の考えと金田一の推理が合っていたところがあると、「やった!当たってた!」って嬉しくなっちゃうんですよね〜!
これぞ、探偵視点のミステリーを読む醍醐味の一つだと、私は思っています!

この作品には珠世という絶世の美女が出てくるんですが、登場した時、側近の制止を無視してボードで湖に出るというお転婆な姿を披露していたんですよ。
そんな彼女を中心に事件が起こるわけだから、怯え狼狽し、ヒロインムーブをかますかと思っていたのですが、ところがどっこい!めっちゃくちゃ強い女性でしたわ!

犬神家の八つ当たりにも近い憎しみ嫉みもどこ吹く風と気にすることなく、時には意味深なことをする彼女は凛としており、意志の強い女性でした。
しかし、そんな彼女ですが終盤になると弱さを見せるんですよ!
その理由があまりにも健気で…女性の私でもズキューンと胸に矢が刺さりました…!

…もしかして、某曲の魔性の女って珠世ちゃんのことだったりします???←

犬神家の一族も、the創作の金持ちって感じで性悪揃いで面白かったですね〜!
ただ、一族が性悪になったのも創始者である佐兵衛爺、更に超えてその恩人が原因ですからね…
佐兵衛爺の子供であった松子、竹子、梅子に関しては性格悪くなっても仕方がないというか当然というか…
なので彼女達に少し同情したこともあったのですが、彼女達が過去にやったことを思うと恐怖で同情が吹っ飛びました(震)

特に性格悪いなと思ったのは上記の三人夫人でしたが、その息子の三人のうち二人もまぁ性格悪いですね(笑)
特に狐を連想させる奴は、ずる賢い分腹立つ感じですね

でも三人のうち一人はいい子だし、唯一の娘は人を見下すところはあったものの、根は良い子なんだろうなと印象を抱きましたね〜



さて…皆様大変申し訳ないのですが、ここからはガッツリネタバレします!
あまりネタバレせず感想を書きたかったのですが、そうするとほとんど言えなくて…

なので、この小説を読む予定の方、ガッツリのネタバレは嫌!という方はここでブラウザバックを!!





ガッツリネタバレしますよ?




本当に大丈夫ですか?





警告はしましたよ?





実は私、佐清と静馬が共同で動いていたことを予想していて、それは見事に当たりました!!!
まぁ私の予想では静馬が犯人だったのですが、それは見事に外れましたがね…

なので三回目(正確には四回目)の事件が起きた時、静馬君が被害者だと思い、酷い目にあった彼が殺されるなんて…と胸が痛みました…

けど、彼の悪どい面を見て若干気持ちは楽になりました←酷い

あ、でも彼は悪人というわけではないですよ!
ってか彼と彼の母が犬神家の一族(というよりその娘達)にされたことを考えれば、もっと非情になってもおかしくないですし、ちゃんと倫理観は持ってましたしね
佐清の人生を奪おうとしたのも、犬神家への復讐心からでしょうし、最初に佐清にあった時も恨み言言うことなく仲良くはしてましたからね…

犬神家の呪いにも似た歪な歴史がなければ、佐清も静馬も親友になっていたんじゃないかと思うと…ちょっと切なくなりますね…(そんな歴史がなきゃそもそも二人は存在しないなんてツッコミは聞きませんよ)

佐清君もね…すごく良い人なんですよ…
珠世ちゃんの好きな佐清のままで良かったと思う反面、良い人が故めっちゃ辛い状況に追い込まれておるやん!可哀想やん!!ってなりました…

犯人が罪を犯す場面を2度も見てしまったり、その犯人を守るためにしたくもない隠蔽をしたり、静馬に自分の人生と愛する人を奪われかけたりと…彼がどれだけ心を痛め苦しんできたか考えるだけで胸が苦しくなりました…
そして最後の犯人の選択が、佐清の心に深く大きな傷を残してしまったのではと思うと…
罪を償った後、どうか珠世ちゃんと幸せな人生を歩んでほしいと、心から願うのです…

あと、佐清が静馬の命令を従ったのは、単純に犯人を守るためなのでしょうが、私としてはそれだけでなく静馬に対する罪悪感というか後ろめたさがあったからなのでは…と思うのです。
佐清は佐兵衛爺から静馬のことを聞いていて存在は知っていたのだから、そんな静馬がなぜ本宅にいないのかなんとなく想像はしていたのではと…

自分の親がした残虐な行為は知らずとも、自分の親や自分自身のせいで静馬は本宅から追い出されたのでは…と、聡明な佐清なら容易に想像できたかもしれません。
そして、心優しい彼は静馬の境遇を哀れみ、その元凶となってしまったのか自分達だと思い、彼に対し罪意識を持っていた…だから、静馬の非道な命令にも逆らうことができなかったのかな…と思います

何度も言いますが、静馬だって被害者だし、彼だって優しいからこそ自分の母が受けた残虐な行いに怒り復讐心が芽生えるのも当然です。
とはいえ、佐清に罪はないのに…と思ってしまうのです…。

あと、松子夫人の琴の師匠が出てくるのですが、その方の正体が判明した時、あるワンシーンが蘇ってきてブワッと鳥肌がたちました
なにか意味ありげなシーンだなと思いましたが、まさかそういうこと!?ってなりました…

そして犯人ですが、気持ちがいいほどの悪役なんですよ!
なんでしょう、変に狼狽えたら泣き喚いたりしない、自分の意思を貫き通したかっこいい悪役なんですよ…
いや、やったことは悪いことですし、褒められたものじゃないですけどね?

その犯人が途中で言ったあるセリフが、まさか現在進行形だと思うとそこにもゾッとしますね…。

でもその犯人も完全な悪人ではなく、最後に情を見せるんですよね…それがなんとなく人間くさくて、なんだか憎みきれないというか…
最後まで自分自身を貫いた、そんな感じの人に思えます…

最後は犯人のけじめで幕が降りましたが、どうかその物語りの先で佐清君や珠世ちゃん、小夜子ちゃんが幸せになってくれればな…と願うばかりです…。


【まとめ】
いやぁ…今回はガッツリネタバレしましたね…(汗)

「この本興味あるけど、面白いのかな?」って方のためにネタバレ少なめでいくよう心がけていたのですが、今回はそれが無理でした(泣)
自分の語彙力が憎い…!!。゚(゚´ω`゚)゚。

前に横溝正史さんの作品(八つ墓村)を紹介したので、今作はどうしようかと思ったのですが、もう終盤にかかってから「感想言いたい!ぶちまけたい!」って気持ちが止まらなくて…(* ̄∀ ̄)テヘッ

映画(ドラマ?)は見たことないので知りませんが、小説の方がかなり面白いです!名作です!

なので、「犬神家の一族って、佐清と逆立ち死体しか知らないんだよね〜どんな話なんだろう〜?」って方がいたら是非小説を勧めてください!!
宗教の勧誘ばりに勧めてくださいまし!!!(逃げるわ)

それでは、今回ネタバレ全開になってしまいましたが、最後まで見てくださった方、ありがとうございました!
途中で離脱した方も、この記事を開いてくれた感謝の念を贈らせてもらいます!(届け!)

それではまたお会いしましょう!お元気で!!


【おまけ】
松子夫人なんですが、ゲ●ゲの謎の●米様の姿で脳内再生されました…
あのふてぶてしいまでの悪人っぷりが似ているのでしょうか…?