『編集者という病い』 見城徹
- 編集者という病い/見城 徹
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元角川書店の役員で、角川春樹がコカイン密輸容疑で逮捕された時に角川書店を辞めて、幻冬舎を設立し、幻冬舎のJASDAQ上場を果たした「見城徹」のエッセイ。
私はこの人のようにパワフルにディープに生きられないと思う。
けど、違う人生の一幕をのぞかせてもらって楽しかった。
ただ、ちょっと読んでいて辛くなる部分もあった。
この人は、「死」を異常に怖がっていて、いつか自分で自分の人生の終焉を決めると固く決めている人。
だけど、たぶん余りにも「死」を現実的に考えているからこそ、ここまでパワフルに生きられるのかもしれない。
途中何度も同じ話が出てきたりして、ちょっとしつこい感じもする本だったけど、いくつかちょっと残った言葉があるので、残しておきます。
「俺達の船は動かぬ霧の中を纜(ともづな)を解いて悲惨な港を目指し・・・」とランボーが「別れ」で詩ったように、表現も人間が生きることも、悲惨な港を目指して行くものなんですよね。もしも黄金の何かを目指したら、途中でちょっと座礁しただけで諦めてしまうでしょう。悲惨な港を目指す気持ちになって、始めて出航の決意がつくものです。
もう一つ。
劣等感のないやつはだめですね。ぼくは劣等感のかたまりで、人間の暗黒の感情というか、負の心理というのにわりあい通暁しているんです(笑)。嫉妬のない人間が「元木さん、あなた嫉妬深いね」とはいえないでしょう。自分が知らない感情を人に指摘することはできない。自分が野心という感情を知らないのに、「あなたは野心家だ」とはいえないのと同じです。人に指摘する言葉はすべて自分の中にあるものです。・・・・・どれだけ劣等感を持ってきたか、または人間関係の中で傷ついてきたか。・・・・その傷ついてきた総量が多ければ多いほど、相手に対して刺激的な言葉を投げかけることができると思います。思いやるということもできますしね。
この本を読んで、色々読みたい本が出てきちゃいました。また当分読書漬けかな![]()