辻 真先 (つじ まさき)
『あじあ号、吼えろ!』
面白さ ★★★☆☆ (ホシ三つ)
歴史好き・鉄道好きな人、読んでくださいクラス
作者/辻 真先について
1932年生まれ 名古屋市出身
日本のアニメ脚本家、推理冒険作家、マンガ原作者、旅行評論家、エッセイイスト。
日本のアニメ界の草分けでもある。
「サザエさん」「鉄腕アトム」「ルパン三世」「どろろ」など多数の脚本を執筆。
多彩な才能を持ち、執筆の早さでは有名。
[ 主な作品 ]
「迷犬ルパン シリーズ」
「トラベルミステリー シリーズ」
「スーパーとポテト シリーズ」
「ツアコン シリーズ」 他多数
【この本の内容】
今回は、シリーズから外れた作品を読みました。
第二次世界大戦のソ連参戦の日に、満州を舞台に巻き起こる冒険活劇。
満鉄の誇る夢の超特急SL「あじあ号」が、時速120キロで満州の大平原を
疾駆します。
待ち構えるは、中国ゲリラ・ソ連軍の面々。
作者が、映画「駅馬車」をモチーフにしただけあって、手に汗握る
スリルの数々。
主人公は、東邦映画の2枚目アクションスター 神住 恭(こうずみ きょう)。
満州での映画撮影で、ハルピンを訪れるが、ソ連参戦の報に、
急遽「アジア号」で、ハルピンを脱出する。
乗り合わせた乗客は、「男装の麗人 川島芳子」など、
一癖もふた癖もある人たち。
しかも、積荷は、731部隊(生体実験で悪名高い 石井部隊)に関係するもの。
さらに、車中には敵のスパイもいる様子。
待ち伏せる中国ゲリラ。空から襲い来るソ連の戦闘機。
ミステリーあり、アクションありでとても面白い。
鉄道好きの方には、「あじあ号」の描写や、当時の満鉄の列車運行状況も
分かり、興味惹かれるのでは。
歴史的には、「731部隊」「帝銀事件」などもからめ、憲兵大尉「甘粕正彦」の
名前も出るなど、何でもありの大盤振る舞い。
一人また一人と命を落としていく乗客。
最後まで、生き残るのは誰だ。
という、まさに「駅馬車」のスタイル。
いや、本当に、面白いですよ。
一読あれ。
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