58. 笑うな(筒井康隆) | 300日で100冊の本を読んでみる

300日で100冊の本を読んでみる

2014年12月5日~2015年9月30日までの300日の間に、100冊の本を読むことに挑戦しています!

「再生への滑翔は、希望への疾走」

笑うな (新潮文庫)/新潮社


NHKで放送している「となりのシムラ」というコント番組が好きです。
でも、まだ2回しか放送されてません。
不定期なので、次回いつ放送するかも分かりません。
もしかしたら、もう放送されないかも…

でも、内容は素晴らしいです。

志村けんさんは前々から、「悲しみと笑いを同時に表現したい」というようなことをおっしゃっていました。
「となりのシムラ」はまさに、その志村けんさんが長年追求してきた笑いと悲しみの融合を見事に果たした番組です。

この「笑うな」という本を読んでも感じることなのですが、「笑い」というのはどこかに「悲しみ」が含まれていると思うのです。
「悲劇」と「喜劇」は表と裏の関係ですが、捉えようによっては、悲劇が喜劇に見えることもあれば、喜劇が悲劇に見えることもあります。
それは、捉え方次第なんです。
だから、悲しい出来事も、面白い出来事も、その人の捉え方次第で真逆にもなるのです。

この本は、「アメトーーク」という番組で、又吉直樹さんがオススメしてたのですが、その又吉さんが「火花」を出版した時、ある番組で、太宰治について、こんなことをおっしゃっていました。

「太宰治の作品は、悲劇色が強いけど、捉え方によってはこれほど喜劇になるものもない」と。

つまり、「悲しい」とか「嬉しい」とかいう感情は、絶対的なものではないんです。
みんながみんな同じことを感じるわけではありません。
同じ状況下にいてもAさんはそれを楽しいと感じる反面、Bさんにとっては苦痛以外のなにものでもないと感じるように。
それくらい、感じ方というのは、あやふやなものなのです。

だから、他人と比較して、悲しくなったり、うれしくなったりして、一喜一憂するのはおかしな話なんです。

一時の感情に支配されるのは、滑稽ですらあります。
この本は、その視点を養う助けとなります。

「短い物語なのに、なぜこんなに面白いのか?」と、首をひねってしまう一冊。



たった4文字のラブレター。
しかし、千万言にまさる告白。
「会いたい!」