25. 国語辞典の遊び方(サンキュータツオ) | 300日で100冊の本を読んでみる

300日で100冊の本を読んでみる

2014年12月5日~2015年9月30日までの300日の間に、100冊の本を読むことに挑戦しています!

「国語辞典は、知の遺産」

学校では教えてくれない! 国語辞典の遊び方/角川学芸出版


私たちは、人生で少なくとも一度は辞書を買います。

そうです!
国語辞典は人生の節目に必ず買われる、一大ベストセラーなんです。

「辞典なんて、人のあたたかみを感じない単なる説明的記述が載っているだけだ」と思っていませんか?

そんなことはありません。

どんな辞書にも、執筆者や編者がいて、その人たちの「想い」というものが存在します。

辞書づくりのリーダーは学者です。
「自分なりの国語観、日本語観というものがあって、それにあった国語辞典がない、だからつくりました」というのが、辞書づくりのそもそもの動機です。
つまり、国語辞典とは、大ベストセラーでありながら、研究者の最新の学説が反映されている本でもあるんです。
こんなに早く研究の成果や主張がダイレクトに表れる一般向けの本は、辞書以外になかなかないです。

辞書は人が書いたものなので、どれが最も正しい、ということはありません。
もっというと、ことばにはこれが正しいという明確な答えはありません。
正しいことば、正しい国語、正しい日本語というものは存在しません。

これは日本語学者、国語学者が共有しているスタンスです。

メディアで叫ばれている「まちがった日本語」というのは、現象を切り取ったコピーみたいなもので、研究者はそういった「一見まちがったもの」を「揺れ」と言って、新しい表現、時代と時代の過渡期にあるような表現としてむしろ面白がっています。

例えば、おいしいものを「おいしいです」、嬉しい時に「嬉しいです」というのは、現代では当たり前ですが、今100歳ぐらいの方達が生まれたころは、けしからんとみなが顔をしかめる表現でした。

そういうときは「おいしゅうございます」「うれしゅうございます」を使えと言われていました。でも現代は「おいしいです」「嬉しいです」と言っても違和感がないですね。

つまり、今でいう「ら抜きことば」にしてもそうですが、多くの人が支持したり、みんなが使っていれば、それが正しいものになっていくんです。
時代によって正しいとされるものは違う、ということです。


この本では、辞書200冊をコレクションする、学者で芸人のサンキュータツオさんが、編者や執筆者の熱い想いと深い哲学が詰まった、個性豊かな国語辞典の中から厳選したオススメの11冊を紹介しています。(自分だけの一冊が選べる「辞書占い」が、大変便利です)

そこに紹介されている基礎日本語辞典は、早速買いました。
他にも、集英社国語辞典角川必携国語辞典ベネッセ表現読解国語辞典日本語 語感の辞典は気になったので、いずれ買ってしまうかもしれません。

国語辞典は2冊以上持っていても、全く損ではないことが分かる珠玉の一冊です。



CDを買うような気持ちで国語辞典を買おう!