4歳になる姪とショッピングセンターのトイレに入った時の事。
質があんまり良くなくて、すぐちぎれてしまうトイレットペーパーを見て、「これはシングルだね。おうちのはダブルだからちぎれないよ」って言われて、ちょっと笑った。
○○ちゃんちのトイレットペーパーはいつも柄が付いてるなぁ、くらいの事は小さい頃私も思った事あったかもしれないけど、保育園に行く年頃の子がシングルだのダブルだの言うのは、妙にオバちゃん臭くて面白い。
12月に入ったから、姪にアドベントカレンダーをあげた。
クリスマスまで毎日一つずつ引き出しだの小窓だの開けて、お菓子を食べるやつね。
目を輝かせるってこういう事言うんだろうなぁって顔して、「すごい!わくわくってする!」なんて言われて、私まで嬉しくなっちゃった。
「わくわくする」じゃなくて、「わくわくってする」。
保育園で嫌な思いをした日は、帰って来てからもちょっと機嫌が悪い姪。
大人でも傷つくような事を言われて、なんだか疲れてしまって、「今日はもう帰るね」って言っちゃった時の、心細そうな顔が忘れられない。
怒ってないから大丈夫。保育園で辛い事あったんでしょ?おばちゃんわかってるからね。今日はおばちゃんも辛いから帰るだけ。また遊ぼうね。
やっとそれだけ言った。
私は修行が足りない。
子どもなんてそんなに好きじゃないはずだったのに。
いつの間にか、この子にはいい事ばっかり起こりますようにって願ってる。
そしたら他の子も幸せに暮らせますようにって、心から思うようになった。
たった一人の小さな女の子が、私をちょっとだけ変えた。
わざわざ私が紹介するまでもない有名な作品だけど。
子どもの頃読んで、なんか安心したんだ。
こんな変な子が、大人になったらふしぎ発見とか出て、いつもトップをとる賢いレディーに育つんだって。
私大丈夫だ、って。
ほんとに大丈夫だったかどうかは、わからないけど。
友達の輪からはみ出てしまうなとか、空気読むの苦手だなとか思う子が居たら、私は真っ先に「窓際のトットちゃん」を勧めるなぁ。
「私、居ていいんだ」って、きっと思えるから。