今回はプログレでもかなりレアな(そうでもないけど)バンドを取り上げます。プログレの名盤集なんかにはよく掲載されているんですが、実際聴いたことがある人は少ないかな。僕も購入したはかりです。

 

1971年にリリースされた唯一の作品です。

 

メンバーは

Graham Field・・・Acoustic & Electric Piano, Organ

Alan Barry・・・Vocals, Acoustic & Electric Guitar, Bass, Mellotron

Andrew McCulloch・・・Drums, Timpani, Talking Drums

ゲストプレイヤーは

Dafne Downes・・・Clarinet(B-④)

 

 

A-①A Friend Of Mine (Graham Field)

ファズをかけたオルガンからスタート。アンドリューのドラムがカッコいいです。さすが元キング・クリムゾン。ちょっとクラシカルな、でもポップな作品といった感じかな。ELPほど大げさでないところに好感が持てます。

 

A-②While The Sun Still Shines (Alan Barry)

なかなかポップな作品。60年代の終わりから70年代の初めごろのプログレバンドって、こんな曲入ってますよね。クラヴィネットのような楽器がとってもいいアクセントになっています。

 

A-③Not So Good (Graham)

もちろんこっちのほうが早いんだけど、ピアノとヴォーカル(似てないけど)の雰囲気が実にQUEENなのであります。この曲いいですねぇ。

 

A-④Three Minstrels (Graham)

今度は民族音楽というかトラッドの雰囲気もある作品。パーカッション(ティンパニー?)がアフリカっぽい感じを醸し出しています。ここでのオルガン好きだなあ。

 

A-⑤Slow Susan (Graham)

インストゥルメンタルの穏やかなオルガンが中心の曲。淡々とした作品です。

 

B-①Over And Over Again (Graham)

出だしはキース・エマーソンですね。というか、このバンド、かなりエマーソン・レイク&パーマーを意識した音がけっこうあります。個人的にはキース・エマーソンよりグラハムの方が真面目な演奏で好みですが、だからといって売れるわけじゃなんですよね。アメリカではあっちの方が絶対受けると思う。はったりも大切です。

 

B-②Feeling Free (Graham)

ピアノの旋律がポップです。彼らのメロディいいんですよ。オルガンがプロコルム・ハルムみたいです。

 

B-③Fair-Haired Lady (Barry)

明らかにグラハムが書く曲とアランの書く曲のメロディが違います。アランの曲からはクラシックの要素が感じられません。アコギとヴォーカルが中心で、管楽器(フルート?クラリネット?)が効果的に使われています。

 

B-④A Place To Lay My Head (Field)

このバンド、エレキ・ギターはあんまり効果的じゃないかな。ちっとも心に残らないです。ゲストのクラリネットですが全然聴こえません。きっとB-③の間違いではないでしょうか?クレジットが間違っているのでは?

 

B-⑤The Eagle (Field, Barry)

本アルバムで唯一のグラハムとアランの共作。イントロのマイナーなメロディの演奏からカノンのような調べのメロトロンとまあ、雑多な音楽を組み合わせた曲になっています。でも嫌いじゃないなあ。

 

 

このアルバムいいなあ。何といっても絶望的な気持ちになる音が無いし、展開も結構早い。ドラムのアンドリュー・マックローもこの後参加するグリーンスレイドよりも合っている気がします。最近はとりあえずCD買っちゃうので、この作品のようにもう一回聴きたくなるアルバムってそんなに多くないんですよね。これは買いだと思いますが、あくまでもプログレファンに限っての話ですよ。一般向けの音楽ではないので悪しからず。