おお、久々のB級バンド。
リーフハウンドの唯一のアルバム。1971年の作品です。
これを書いてるときには、必ず通しで聴くんですが、B級バンドの場合、家族の理解を得られないので大変なんです。...どこのお宅でもそうだと思うんですけど。
メンバーは
Pete French・・・Vocals
Michael "Mick" Halls・・・Lead Guitar
Derek Brooks・・・Rhythm Guitar
Stuart Brooks・・・Bass
Keith Young・・・Drums
ヴォーカルは僕の大好きなピート・フレンチ。彼はこのバンドの後、アトミック・ルースター、カクタスで活躍します。ベースとリズム・ギターは元ブラック・キャット・ボーンズ。このバンドも超B級だよね。
A-①Freelance Fiend (Pete French, Michael Halls)
いかにもハードロックらしいギターリフからリズムギター&ベースのユニゾン。この時代らしいハード・ロックな作品です。この曲に関してはギターソロもそこそこカッコいいです。
A-②Sad Road To The Sea (French, Halls)
アコースティック・ギターが効果的に使われている作品。僕は好きです。このアコギ、ザ・フーみたいって言えばわかりやすいかな。ギターソロはつまんないと思う。ピートのヴォーカルはハードロック然としている曲よりこういう曲のほうが合っていると思います。
A-③Drowned My Life In Fear (Peter Ross)
唯一バンドメンバー以外の作品ですが、他の曲と印象はあんまり変わりません。もともとピートが歌うと全部同じに聴こえるんですけどね。
A-④Work My Body (French, Derek Brooks, Stuart Brooks)
8分もある大作。この頃のハードロック・バンドって長い曲、けっこうあるんですよね。ブラック・キャット・ボーンズの二人が曲作りに参加しているのが不安。彼らの作品「有刺鉄線サンドウィッチ」は演奏はともかく曲自体は面白くなかったのでね。
...やっぱり長いです。よく考えられているけどね。A面も4曲目まで来ると、ギターソロが単調でつまんないかな。但し、途中のオルガンが入ってくるあたりからはいい感じです。う~ん、ユーライア・ヒープ風かな。
B-①Stray (French, Halls)
今聴くと、この曲のような単音リフによる演奏はちょっと厳しいかな。ギター2本とベースのユニゾンもそればっかりじゃあねぇ。
B-②With A Minute To Go (French, Halls, D. Brooks, S. Brooks, Keith Young)
バンド全員による作品。その割にはアコースティックな感じな曲。ピートのヴォーカルもいい感じ。個人的には、ベスト・トラックかな?
B-③Growers Of Mushroom (French, Halls)
アルバム・タイトル曲なんだけど、変な曲。クリームっぽいというかジャック・ブルースの曲みたいというか。
B-④Stagnant Pool (French, S. Brooks)
Aメロは、なんかZEPの“Comunication Breakdown”の出来損ないみたいな作品です。ギターはそこそこですがドラムがちょっとダサいかな。この曲でついにこの時代のギタリストがみんな大好きワウワウギターによるギターソロが。
B-⑤Sawdust Caesar (French, Halls, S. Brooks)
このアルバムが何とか聴けるのはギターにワウワウとかあんまり使ってないからなのではないでしょうか。しかし最後の2曲で我慢できずにワウワウギターが登場。典型的な古臭いハードロック。ところがこういうの好きな人けっこういるんだよね。僕のよく行く飲み屋の客とかね。僕はもっとチャラいほうが好きですが。
僕にとってはピート・フレンチのヴァーカルがたっぷり聴けるだけで大満足。彼らはツアーでアトミック・ルースターやカクタスと一緒だったみたい。どちらのバンドもここでのピートを観てスカウトしたそうです。ピートはこのバンドをロンドンで結成する前は、地方でコージー・パウエルと一緒に活動していたみたい。インタビューに書いてありました。そのコージー・パウエルが在籍していたジェフ・ベック・グループの“Jody”という作品は、このバンドの前身のブラック・キャット・ボーンズのリードヴォーカルのブライアン・ショートとジェフ・ベックの作曲なんですよね。この時代のブリティッシュロックはこういう人間関係があるから面白いんです。
ちなみにボーナストラック(3曲)は再結成時のようですが、とっても聴きやすいいい曲もあります。時代とギターのセンスの違いかな。