奇跡のプログレ産業ロックバンド、エイジアの2NDアルバムです。1983年7月にリリースされた作品です。



メンバーは前作と同じ4人。
Geoff Downes・・・Keyboards
John Wetton・・・Bass, Vocals
Steve Howe・・・Guitar
Carl Palmer・・・Drums


A-①Don't Cry (John Wetton, Geoff Downes)

前作の1曲目"Heat Of The Moment"同様、完璧なヒットソング。スティーブ・ハウのギターはソロフレーズもバッキングも文句なし。サビのハンドクラップも大好きです。エンディングのシンセのフレーズもキャッチーですね。


A-②The Smile Has Left Your Eyes (Wetton)

この曲が問題作。プログレバラード。シンセサイザーの厚化粧がくどい。今聴くとそれほどひどいとは思いませんが、当時は嫌いでした。ジョン・ウェットンが一人で作った彼らしい作品ですけどね。

A-③Never In A Million Yeras (Wetton, Downes)

とても標準的なエイジアの曲。このアルバムではこのタイプの曲が多くて一本調子になるのが残念です。

A-④My Own Time (Wetton, Downes)

いいメロディの曲です。アコースティックギターやピアノの音がいいアクセントになってますね。エンディングのシンセによるトランペットのフレーズも好き。

A-⑤The Heat Goes On (Wetton, Downes)

これも標準的エイジア・ソング。色々工夫してるんですが、いまいち印象に残らないです。ライブだととても楽しい曲なんですが。

B-①Eye To Eye (Wetton, Downes)

シンセサイザーをバックにスティーブのギターの単音フレーズというイントロが続きますね。いい曲なんですが、やっぱり同じに聴こえちゃいます。

B-②The Last To Know (Wetton, Downes)

この曲は好きだなあ。イントロもコーラスも他の曲と違う感じがあって新鮮。メロディはちょっとバグルズっぽいところもありますね。ジェフ・ダウンズが書いてるから当たり前なんですが。


B-③True Colors (Wetton, Downes)

これもAメロはバグルズ風です。ジョンの声には向いてないかなあ。彼のヴォーカルはいい声なんですが、アルバム1枚聴くには飽きる声なんですよね、僕にとっては。だからクリムゾンの時ぐらいのヴォーカルの量で充分なんですが。

B-④Midnight Sun (Wetton, Downes)

ゆらゆらしたシンセの音が好きです。B面はいまいち印象が薄い感じですが、1曲1曲はいい作品なんですよね。

B-⑤Open Your Eyes (Wetton, Downes)

最後の曲はフレーズ、メロディともいい作品です。これぞ、エイジアといったところでしょうか。



前作同様いいアルバムなんですが、違いもあります。スティーブ・ハウの作品が1曲もないこと。これがこの作品を単調にしている原因ではないでしょうか?この時期のスティーブが作った“Lyin' To Yourself”という作品があるんですがこの曲をこのアルバムに入れても良かったんじゃないでしょうか。

ジョン・ウェットンという人は、三頭体制でバンドを作るんですが、いつも権力争いして二頭体制になって、結局バンドを面白くなくしてしまう人ですよね。彼のソロアルバムに近くなってしまうんです。

でも、この産業ロックっぽいところ、なんだかんだ言って好きですけどね。複数回コンサート観に行ったのエイジアぐらいですから。