ほとんど音楽スタイルを変わらなかったギタリスト、ロリー・ギャラガー。ソロアルバムとしては7枚目。1975年10月発売。
リアルタイムで買ったアルバムですが、本当は前作の「Tatoo」が欲しかったのですが、田舎で売っていたのがこのアルバムでした。昔は田舎にいると、このパターンがよくあって、正解なときと後悔するときがありました。この時はこれはこれで良かったし、すぐに「Tatoo」も入手しました。
メンバーは
Rory Gallagher・・・Vocals, Guitars, Harmonica
Gerry Mcavoy・・・Bass
Lou Martin・・・Keyboards
Rod De'ath・・・Drums, Percussion
ノリの良いギターから始まる曲。安心のロリーのヴォーカルとギターが気持ちいいですね。
A-②Cross Me Off Your List
ちょっと変わったリズムの中で変わらないロリーがいます。
A-③Ain't Too Good
エレピとアルペジオのギターから始まるロリーのアルバムに1曲入っているセンチメンタルな曲。ギターソロもメロディアスで珍しい。
A-④Souped-Up Ford
彼の得意なスライド・ギターがここで登場。アップテンポの中、スライド・ギターを弾きまくります。最後にちょろっとハーモニカが。
A-⑤Bought And Sold
A面だけ聴くとかなりROCKなアルバムになっています。ブルースっぽさがいつもより感じられないです。
B-①I Take What I Want (Porter, Hodges, Hayes)
1965年にソウルミュージックのサム&デイブがシングルとして発表した曲。途中のところ(手拍子があるところ)で少しソウルっぽくなる部分が楽しいですね。
B-②Lost At Sea
彼の曲って他のミュージシャンとちょっとメロディが違って聞こえませんか。アイルランド出身だからなのでしょうか。僕はこの曲が一番好きで、ギターソロにも味があります。オルガンもいい音色してます。音楽的にはあまりロックの人たちが使わないコードが入っていると思うのですが(たぶん)。
B-③All Around Man (Bo Carter)
1930年代のブルースマンの曲。ここではエレクトリック・スライド・ギターでロック風に仕上げてます。
B-④Out On The Western Plain (Huddie William Ledbetter)
1930年代から40年代にフォーク&ブルース界で活躍した方の曲。前曲に続いてブルースのカバーですが、今度はアコースティック・ギターでカントリー・ブルース風になってます。
B-⑤At The Bottom
最後はB-②に似たロリーにしか作れない曲調になっています。
前作あたりから本作、次作はわりとブルース中心からROCKに近い位置にある作品になっているのではないでしょうか。
売り上げが何万枚というタイプのミュージシャンではないので、関係のない話ですが、ロリーはソロとして英国ではデビューアルバムからこのアルバムまでがすべてゴールド・ディスク、次のアルバムから90年代に亡くなるまでのすべてのアルバムがシルバー・ディスクになってます。一度ファンになった人がずっとファンでいるという証ではないでしょうか。
ライブも定評のあるミュージシャンでライブ・アルバムも多数発表していますね。
あまり似たタイプのギタリストがいないというのも彼のギターの特徴だと思います。
一度、コンサート観たかった人の一人です。もう叶うことのできない願いですが。
最後に、当時LPレコードに付いてきたポスターを。