私の承認欲求は二つあって、

ひとつは母に、別人なんだとわかってほしかった。


個人としてちゃんと尊重してくれよってやつ。


で、これはもういいの。

私が私を尊重するだけの話だから。


もうひとつが、

私が大変だったんだってわかってくれよ、っていう第三者に向けてあるやつ。


で、あれ?これはなんだろうと。

まぁ確かに、母が難しい人だというのは知らない人が多いし、家庭内のことだからそりゃそう。


私はなんと言ってほしかったんだろう?


これを、自分で自分に言ってあげよって思ってさ、そしたらすっごいふぅーってなると思ってさ。


大変だったね


がんばったね


もういいよ



何か違うのよ。

ずどーんと真ん中にこないの。


いや、以前ならそこそこきてたと思うんだ。

おかしいなぁと思ってさ。




私、たいへんだったんだよーー!

めちゃくちゃめんどくさい人だったんだよー!




リアルに思い浮かべろ私。

なんて言って欲しいんだ。







「そうだったんだね。」





うっそーーーーーーーーん!

やだーこれが真ん中だったー!


なんてこと。



たったこれだけの言葉がほしかったとは。

驚愕だよ。


あっけなさ過ぎて脱力だわ。



「そうだったんだね」

「そうだったんだよー!」



救われた。救われたわ。

もう全時空において全ての私が救われた。

これ以上の肯定ないわ。



私の中の人たちが、

にっこにこで、拍手喝采よ。

スタンディングオベーションよ。


ありがとう、ありがとう!

両手を上げてもう観客席に投げキッスよ。



終わったー。



承認欲求ってこんなもんなのね。

めっちゃ満足したので寝ます。