呼吸は「巡り」を表す。

そして意識的にも無意識的にも行われる。
意図的に動かすことのできる唯一の臓器だ。

この意味はとても重要。


まず吐く。

吐くと、吐いた分だけ息が入る。



赤ん坊は生まれると、鳴き声とともに息を吐く。
そして老人になって死ぬ時に、息をひきとる(吸う)のだ。


まず吐く。


それは完全な状態の可能性だけがただある混沌とした魂が、
なにかしら意識が、ある方向に動いたときに生じる。


息を吸うというのは、やや強引な感じがする。

それは吐いたから入ってきた、というだけでよいのだと思う。



私は呼吸が浅い。

呼吸が浅いという点において完璧なので、
無理に深い呼吸はしない。

ただ、短時間にゆっくり丁寧に行う。


細く小さな息を糸のように吐く。

吐いた分だけ入ってくる。

そしてまた、糸のように吐く。

あとは自然に任せる。



深い呼吸ができる人は深く、
浅い人は浅く行えば良い。



体の中を巡る酸素や気に意識を向ける。

それは地球の大気の巡りと同じであり、
水の循環と同じである。

宇宙の営みと同じであり、
それは絶えることがない。


巡っている。


ただそれだけで、良いのだと思う。