スカーフェイス | 大野俊也オフィシャルブログ「BOOBEE」Powered by Ameba

スカーフェイス

 久々にアル・パチーノ主演、ブライアン・デ・パルマ監督の映画『スカーフェイス』のDVDを観た。やっぱ、アル・パチーノ、ハンパなくカッコイイ。キューバ移民の青年がマイアミでコカインの密売によって暗黒街でのし上がり、やがて自滅していくまでのストーリー。上映当時は批評家から酷評された映画なんだけど、その後、ヒップホップ・アーティストとかラティーノ・ギャング系のヤツらの間でカルト的人気を誇り、今なお強い支持を得ているというヤツ。
 とにかく、バイオレンス、言葉使い、アティテュード、すべてがオリジナル・ギャングスターなのだ。それにマイアミ! マイアミには何度もWMCというダンス・ミュージック・カンファレンスを理由に足を運び、パーティ三昧の毎日を過ごしたりもしたけれど、あの街には独特の魔力がある。太陽が燦々と照りつける街の影に潜む魔力というか。それはLAにも感じる。そういう光と闇という相反する魔力に惹かれる自分もいる。
 そして、このDVDはアメリカで購入したんだけど、ボーナス特典が良かったのだ。Def Jamのプレゼンツで、ヒップホップ・アーティストたちがこの『スカーフェイス』について次々とコメントしているというショート・ドキュメンタリー映像。ラッセル・シモンズからスヌープから、いろんなアーティストが大絶賛するこの映画。ゲットー、ストリートの視点があるからこその支持なのだ。カートゥーンまでもがホーミーを引き連れてコメントしてるのにも説得力がある。
 そう考えると、ヒップホップ、ハードコア、クラブ・ミュージック……と、自分が若い頃に好きになった音楽には、そういうストリートの匂いが必ずあった。きっと自分はそういうのを求めていたんだと思う。リアルな感触というか。だから、ギャングスター・ラップにもハマった。
 アル・パチーノ演じるトニー・モンタナがふと見上げた夜空には「The World Is Yours」の広告文字があった。そのシーンに何故か胸が騒いだ。


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