兵庫県健康福祉局疾病対策課と懇談 | COTO*HANAぶろぐ

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我が家のむすこ【コットン】と2012年CRS(先天性風疹症候群)で生まれたむすめ【hana】、その父ちゃん、母ちゃんの日常。

CRSはワクチンで予防出来ます。
必ずワクチンの接種をしてください。

兵庫県は6月から全市町村で風疹ワクチンの費用助成を、『将来妊娠を希望する女性、妊婦の夫とその家族』限定で行っています。

しかし、流行しているのも、抗体価が低いとされているのも20-40歳台の成人男子。

助成の対象である、将来妊娠を希望する女性についても、「打ちましたかー?」と尋ねても、知らない人もたくさんいたし、昨年流産を経験した友人ですら打っていませんでした。

(もちろん、「打ったよー!!」と言ってくれる人もたくさんいて、良かった!と、小躍りするくらい嬉しいこともあったのですが。)

助成の対象である人の接種も進んでいない中、20-40歳台の対象ではない男性は?というと、
「あれって、妊婦さんが気をつけるものでしょ?」
と、知らん顔。


これでは風疹の根絶なんて難しいなぁと思い、厚労省に要望書の提出をする前に、県に『20-40歳台の男性への啓発を考えて欲しい』とお願いのメールをしていました。


しかし、返ってきた答えはこういうものでした。以下、送られてきた文、そのままを添付します。

↓↓↓↓↓


本県では、昨年春頃より風しんの発生件数が増加している状況を踏まえて、
昨年から妊婦が感染することによる子どもの先天性風しん症候群を予防するため、
メディアやホームページ、各戸に配布される広報誌「県民だよりひょうご」、
市町関係機関等を通じて県民の皆様に情報提供してきたほか、
本年6月から各市町における風しんの予防接種の取り組みを推進するため
補助制度を創設したところです。

 また、感染防止対策のため、県内の保健所や近隣府県の担当者を交えて
専門家による風しんに関する研修会を昨年度実施しました。

 なお、神戸市における風しんへの対応については、
神戸市において、各区の母子手帳を交付する部署に対して
妊娠中に注意しなければいけない感染症についての啓発を行い、
妊婦への情報提供を依頼し、保育士等に対しては保育所長会や
幼稚園長会等の場を利用して、先天性風しん症候群や保育所等での
子供の感染のリスクについて情報提供をしているとのことです。

 その他市町においても窓口等での普及啓発を工夫して行っているところです


目立つのが、『妊娠中』『妊婦』『子供』の文字。
やっぱり男性への啓発は力を入れていないのか?と思い、電話をかけました。

そこでも、
20-40歳台の男性へ接種をしないと、根絶は出来ないし、根絶をしないと、妊婦さんだけでなく、MRを打てない0歳児の赤ちゃんや、抗体がつかない方、難病でワクチンを打てず、感染症が命取りになってしまう方を守ることが出来ないんですよ。

とお伝えしたのですが、

県としても、啓発の媒体がないから…

と、前向きな姿勢は見せていただけませんでした。

そこで、懇談のお約束をさせて頂きました。
各専門家の先生から頂いた資料と、私が今まで活動してきた内容、患者会のメンバーが書いた体験談をファイルにし、持って行きました。






懇談が決まってすぐ、神戸大の岩田先生に、『兵庫県の方と懇談が決まりました』と報告すると、『一緒に行きましょうか?』とおっしゃってくださり、懇談に同席してくださりました。

岩田先生とお会いするのはこの時が初めてだったので、当日、県との懇談の前に大学にお邪魔して、そこでご挨拶させていただきました。

実は、懇談より先生にお会いする方が緊張していた私…。

やっぱりお会いしてすぐは緊張から、早口になり、手もプルプルと震えていました。

でも、実際は本当に素敵なお方で、すぐに落ち着くことができました。

一緒に連れて行っていたhanaにも、アンパンマンのyoutubeを見せて下さったり、スヌーピーのぬいぐるみを出して下さったりしました。

時間になって、一緒に県庁に向かいました。

4F、疾病対策課。

2人の方が対応してくださりました。

私からは、持って行っていた資料を渡し、一緒に資料を見ながら

・風疹の根絶を目標に啓発をして欲しい

・そのために、20-40歳台の男性にも啓発を積極的に行って欲しい

と、お願いしました。

『啓発』のお話しをしていたのに、やはり、

20-40歳台にまで助成を広げるのは難しい
と、費用の話しになりましたが、岩田先生が、

活動のゴールを決めてから対策を考えるべき。費用はその後の問題
兵庫県が風疹対策のモデルケースになり、国が真似をしたくなるように
お金をかけずにできることもたくさんある
ということに加え、神戸大で麻疹が流行した際にとられた対策なども交えながらお話ししてくださり、担当の方も「なるほど!」とうなずいて居られました。

約45分の懇談は

「また今後も何かありましたら相談させてください。」

と、いう兵庫県側の言葉で締めくくられました。

正直な気持ち、どこまで伝わったかは分かりません。

でも、『啓発の媒体がない』と言って、今以上のことをしようとしなかった県に、再度啓発を考えるきっかけになっていたら嬉しく思います。

最後になりましたが、ご同行下さった岩田先生。資料の提供をしてくださった先生方、本当にどうもありがとうございました。