第1回 【教科書の例題をどう活用していくか】


早速教科書の例題を使って、初歩学習のナビゲートを始めていきたいと思います。

数学は最初の理解をおろそかにしてしまうと後になって大きく響く教科なので教科書学習は丁寧にしていきたいと思います。


今回使用する教科書は、私自身が所有している数学Ⅰの教科書を使用していきたいと思います。今回解説していく単元は最初に混乱してしまう2次関数にしたいと思います。


センター試験では数学ⅠAの第2問として出題されている2次関数は中学3年生や高校1年生の生徒が苦手とする単元です。


しかし、2次関数はしっかり教科書を理解して演習を重ねれば、センター試験で満点を取りやすいですし、2次試験や私大試験でも点数を稼ぐことができるおいしい単元です。


早速解説していきたいと思います。




<数学Ⅰ  2次不等式を使った実数解条件>


この問題はよく質問が寄せられる問題です。

代表的な質問が、「すべての実数となるように・・・」ってどういう意味ですかなどです。


①まずは、自分のわからない部分に蛍光ペンなどで線引きをしてみよう。


→蛍光ペンで線引きすることで、わからないことを明確化することで、疑問点がある程度絞ることができます。物事が理解できなくなってしまうと、「すべてがわからない」や「わからないところがわからない」などの状態を少なくすることができます。


②線引きが終わったら、解説部分を読んでいきます。


③解説部分を読んでいく際に1つ1つの文章を丁寧に解釈していきます。


④図などを書いて、ビジュアル化してインプットしやすくする。


<この問題の解説>


今回教科書で採用されている解答方針としては判別式を利用して解いていく。


【D=判別式を利用すると何がわかるの?】


この問題に苦戦している生徒さんが疑問に思っていることが判別式の意味です。


そもそも判別式は2次方程式の解の公式の√部分の正負で判断していると判断してください。

√>0 であれば必然的に解を2つ持つことになります。


√<0 であれば√の定義に反してしまい判別式が成立しないことになります。


【すべての実数となるように・・・をどう解釈して解答を作成するか】


「解がすべての実数にする」とはxがどんな実数でも与えられた2次不等式が成立することを指します。 


今回与えられた2次不等式をみると 不等式>0となっています。

またこの2次不等式は下に凸なグラフなので形は決まります。

この形からグラフの頂点が0より大きければこの不等式を成立させることができると判断できます。そして、この2次関数グラフを見ると、1個もx軸と共有していませんね。つまり、


x軸と共有してない=解が1つもない=D<0=√<0 と解釈できます。



以上のように解釈できれば、この問題を解くことができます。



この問題から、判別式を利用すると解の問題も解くことができると理解すればいいです。

そして類題が出題された時も同じように解けば解けますよね。



できるようになったと思えば、 練習問題を解いてみてください。