今回のテーマは「医学部医学科合格する人は暗記が徹底している!?」です。
一見医学部受験に暗記が関連していることに驚かれる方も多いと思います。
暗記といえば、世界史の地域名や戦争名や年号、日本史でいえば年号暗記、時系列把握、文化史といった文系社会を思い浮かばれる方も多いと思います。
しかし実は医学部受験に成功している人の多くが、暗記を徹底していることがわかりました。
それは、三重大学医学部医学科に合格した生徒を取材したときでした。彼は高校内でも定期テストは3本指に入るような成績をとっていました。もともと文系志望でしたが、家の職業の兼ね合いで医学部を志望することになります。文系志望であった為、理科は生物を選択していました。
彼は、高校1年生の夏以降医学部に合格するように完全理系型の学習スタイルが始まりました。得意の英語は徹底的に極め、全統記述模試では偏差値70を切ることなく、数学と化学と生物の演習を極めていきます。もともと才能があったかのように、理科や数学の成績も偏差値68を切ることなく、マーク模試と記述模試でも常にA判定でした。
一見相当優秀に見える彼も1つの弱点が存在していました。それは「社会」です。彼の社会嫌いは半端なく、1192年には室町幕府ができたと本気で信じているくらいです。国立を受験する彼にとって社会は切っても離せない状態になります。彼は高2の時点でセンター社会の選択に強い迷いを感じるようになります。英語・数学・理科・国語(相当得意です。)・・・社会はいつも・・・
一見それだけ他の科目ができるならば社会ぐらい暗記すれば何とかなるよとアドバイスしたくなる人も多いと思います。
結局、高2の冬に行われた進路調査で彼は決断した。彼は地歴B科目が主流である中、敢えて
現代社会を選択した。つまり、公民系を選択したことになります。地理Bが主流であるなか、満点がきわめて難しい現代社会を選択した彼の作戦はのちに大成功を生むことになります。
高3になって、彼は得意な英語は温存した状態で、数学ⅢCと化学Ⅱと生物Ⅱの演習量を徹底的に増やしていった。平日の学習時間は10時間を超えて、休日は16時間学習していた。
彼は現役合格なので高校に通いながらの受験で考慮すると相当大変であったことは目に浮かんでくる。彼は生物選択なので、生物の暗記にも同様に苦労していた。
生物の暗記量は物理のおおよそ1.8倍といわれている。(コンピューターで調査)
物理の場合、微積分すれば誘導できる公式も多く存在している。そのため実質の暗記量は物理の6倍程度あることは想定される。
彼は高3の夏休みも同じような生活をして、数学ⅢC、理科・・・・高3夏に受験した全統記述模試の判定はA判定・・・マーク模試もといきたいところだが・・・・
マーク模試はA判定ではなかった。なぜなら社会であった。マーク模試で70%程度であった為
全体で90%を超えることができなかった。
高3の夏以降、暗記を徹底することになった。生物と現代社会の暗記分野はすべてコピーして
テキストにはり、トイレにも貼っていたと(笑)
のちに彼はセンターで800点を超えて三重大学医学部地域枠で合格した。
のちの彼のインタビューで言ったことは、
「計算問題はできるやつはできる。けれど、暗記はわからなかったら手も足も出ない。」
その言葉を聞いた私はあることが頭をよぎっていた。
それは私が尊敬してやまない東進の田部眞哉大先生の授業中での言葉であった。
いつも授業で「暗記の大切さ」を説明されている。生物の学習において、暗記など当たり前だと思われる方も多いかもしれない。実際当然であって、ただ暗記するだけでなく、論述できて初めて暗記したことになります。
この取材を通して感じたことが、「暗記を徹底した生徒は勝つ」ということです。
英単語、古文単語、社会の暗記、生物用語の定義説明、無機化学の色、反応機構など
理系科目中でも暗記分野は割と多いことがわかります。
読んでいただきありがとうございます。