今回はちょっとホッコリする思い出話を一つ。
中学三年生の時に復刻版アンバサダー5600C赤ベロを買ったんだけど、初めて新品で買った憧れのアンバサダーだったもんで、海でも川でも池でも兎に角赤ベロ一辺倒だったんだけどさ。
その日も河口で特に何を狙うわけでも無く、お気に入りのパープルホワイトボーンカラーのザラスプークをチョンチョンとドックウォークさせていたのね。
そしたら自分の後に小学生4年位?の少年達が入り、竹竿で餌釣りを始めたんだけど、暫くすると飽きたのかいつの間にか騒ぐ声も聞こえなくなっていた。
どうやら帰り際に餌やら仕掛けやらがお菓子ゴミを詰めた袋を川に投げて去っていった様で、自分の立ってる足元まで流れてきて「オイコラ!」と叫んだ時に少年達の姿は無く、仕方なくそのゴミを拾いあげて足下の階段に置いてたんだ。
イライラしながらもザラをドックウォークを眺めていると、背後に人の気配を感じたので「後ろは危ないから近付くな!」と語気を荒げて言いながら振り返ると、そこに居るのはさっきの少年達の中の1人ではないか。
憎きガキんちょの顔を見たら怒りが更にフツフツと沸いてきて、ゴミの件を怒鳴りつけようと思ったら少年がいきなり
「それはピュアフィッシングジャパンアブガルシアのアンバサダー5600C…通称赤ベロだーーーッッッ!!!」
って目をキラキラさせながら正式名称を叫んだんですよwwwwwww
(ちょ…なんやコイツ…ナニもんや…)
本気で怒鳴り散らそうと思っていたけど、少年の叫びに呆気にとられてしまいましたw
へ~その歳で赤ベロを知ってるのかーw
「はい!アンバサダー憧れなんです!けど海で使ってる人は初めて見ました!」
フフッ…お兄ちゃんは人と違った事をするのが好きなの変わり者なのさw
「うわぁ…本で見るより何倍もカッコイイ…(ウットリ」
ってこんな和気あいあいとアブ談義をしてる場合じゃねぇ!
少年に先程ポイ捨てしたゴミの件を追求をしようとしたのですが
「さっきはダメだと思ったけど言えなくて、やっぱりゴミを捨てたらダメだと思ってボクが代表して拾いに来ました。」
と言うではありませんか…
なんやコイツめちゃくちゃ良い奴やんか…
そんなこんなですっかり意気投合して、門限ギリギリまで少年とアンバサダーの話をしたのでした。
そして時は流れて数年後…
とある野池で釣りをしていると釣り人に声を掛けられました。
「こんにちは!あ、やっぱり赤ベロのお兄さんだ!(ダミ声」
んん?誰やコイツ…こんな子全く知らんぞ…?
「あ、あのボクまだあの時は小学生だったんですけど、夕方の河口でアブのお話したの覚えてませんか?」
あーピュアフィッシングジャパンアブガルシア(ryの少年かよ!!!うひょーデカくなったなーw
「はい!こうやって野池にも自転車漕いで1人で来れる様になりました(笑)」
まさかの再開に心踊りましたが、そんな喜びも束の間、少年の口から語られたのは別れの言葉でした…。
「実はボク…お父さんの都合で県外に引っ越すんですよ…」
(嘘だろ…?数年ぶりの再開でいきなりお別れとか悲し過ぎるんだが…?)
「えっーとですね!あれから頑張ってお金貯めてます!ボクもお兄ちゃんの使ってる赤ベロ買おうと思ってます!」
マジかよ…なんか知らんけど涙出たわ…。
少年も涙目になってましたが、最後に赤ベロでパープルホワイトボーンカラーのザラスプークを投げさせてあげました。
「僕も絶対に手に入れますから、また何処かで会えたら一緒にバス釣りして下さいね!」
おぅ!お互いに釣り続けてれば、いつかどっかで会えるやろ!
であれから20年近く経つ訳だけど、アンバサダー少年はこのブログ見てくれてないかな?w
もしかしてそれオレかもって心当たりがあったら、お兄さ…オジサンはメッセージ何時でも待ってるよ!
あの野池も赤ベロもザラももう無いけど、あの時みたいにアブの話しながら一緒にバス釣りしたいわいw
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