こんにちは!
前回は運動不足の人がまずやるべき運動は何か?という問に対して、「関節トレーニング」がおすすめという話をしました。
今回はこの関節トレーニングの素晴らしさを話します。そして、「ああ、きっといいトレーニングなんだな!」と思っていただき先ずはyoutube動画を試していただけたら嬉しいです。
腰痛を感じていない人も素晴らしい効果があるので安心して取り組んでください
関節トレーニングは、理学療法士の笹川ひろひで先生が開発した運動療法です。笹川先生は理学療法士として病院で患者さんのリハビリ指導をしていた方です。
面白いエピソードがあって、笹川さんは理学療法士一年目にして「自分はこの業界でトップになるかもしれない」と思ったそうです。理由は、”まだ関節痛の治し方はわかっていないことが多く、治療法が確立されていなかったから”。
「だったら自分が解明すれば、自分がトップになる」と。
そうして研究を重ねて出来上がったのが関節トレーニングです。この治療法は本当に秀逸で、
・関節痛を起こす原因が、「関節を支える筋肉の筋力低下」であり、
・その筋肉は全身で12個ある、
ということを突き止めたことがまさにエポックメイキングです。実は今までの治療法のパラダイムは、「いかに筋肉をゆるめるか」というものでした。
関節痛や慢性的な痛みは、必ず筋肉が固くなっていることで起こりますから、その硬い筋肉をゆるめる、というわけですね。だから筋肉をゆるめる方法論はとてもたくさんあります。指圧マッサージ、ストレッチ、筋膜リリース、神経アプローチなどなど、、、
もちろん硬い筋肉がゆるまることでその場では楽になりますが、しばらくするとまた戻ります。これは原因となっている筋力低下が改善していないためです。
関節トレーニングを使った治療法では、痛みを起こしている筋肉を直接ゆるめることはやりません。例えば腰に痛みがある場合、一番の原因は腰を支える筋肉の筋力低下ですから(腸腰筋と腹横筋・多裂筋)、まずはその筋肉をしっかりと働かせます。
といっても、たったの10秒間くらい力をいれるだけで、痛みはなくなったりします。これは、サボっていた筋肉が働いたことによって、今までガンバリ過ぎていた筋肉がやわらかくなったためです。
これが関節トレーニングのメカニズムです。実際に慢性痛を抱えた患者さんに、関節トレーニングを施すと、どんどん良くなります。年齢は関係ありませんし、痩せていても太っていても効果テキメンです。
治療をする人にとっては、大きなパラダイムの変化です。今まで、「いかにしてこの硬い筋肉をゆるめるか」ばかり考えていたのが、「この筋肉をしっかり働かせれば必ず良くなる」ということがわかるので。
そして、筋力低下を起こして慢性痛を引き起こしてしまう筋肉は、全身に12個あって、そのトレーニング法も考えつくされた工夫されたものですが、器具などはいらない非常にシンプルなものです。
こんなことを言ったら怒られるかもしれませんが、ベテランの治療家さんでも、本当の意味で症状を改善できる人はとても少ないように感じます。それは、一時的にゆるめることはとても上手でも、結局のところ硬くなる原因がわかっていないからです。
そして、姿勢やカラダの使いかたの問題にされてしまいます。しかしそもそもその姿勢をとってしまう原因や、そのカラダの使い方をしてしまう原因は、”働きが弱っている筋肉があるから”です。
というわけで、このトレーニングを習慣にすれば、慢性的な痛みなどはどんどん改善しますし、痛みなどがない人でも、今よりも快適なカラダになります。ご高齢の方は、膝に痛みを抱える人は多いですが、それもどんどん良くなって、歩行スピードが上がります。
さらに美味しい話があって、それはスタイルの改善だったり、アスリートのパフォーマンスアップにもものすごく効果があるんです。
と、いうわけで、関節トレーニングの素晴らしさを話してみました。