バウル・吟遊詩人 | 献食菜集

バウル・吟遊詩人


一弦楽器を 人さし指で
トロトロトロトロ


腰にぶら下げた 太鼓を
もう 一方の手で
トウン タッ  トウン


両足首には 2列に並んだ
鈴が 巻きつけられて
サンスクリッ サンスクリッ


のびやかな 声が 辺りに
響き渡り 彼の黒目は
うるんだように 光を放っている


手足の筋肉の 躍動が
そのまま 拍となり


その小さな バウルの男は
空気をかき混ぜ 振動させた


となりでは 彼の妻が
水晶のように 静かに


高く澄んだ 金属の
拍 で 


空たかく 舞いあがってしまいそうな
彼の 躍動を


舞台の 上に
つなぎとめていた