3月 | 献食菜集

3月

山門の かやぶき屋根にあがり 
町を見下ろす

 

名前を呼び呼び 

小さな一年生の下校


家々の 細いすきまを

縫うように 飛ぶ
からす


3月の暖かい 日差しに 暖められた
かやの においは


ひばりの さえずり

を遠くに聞きながら
ねころんだ わらのやま のにおい


かくれんぼした 農家 の
ガラス の割れた
暗い 倉庫 のにおい


おそらく 最初で 最後の
かやぶき 屋根での 作業


この禅寺 の 山門に 登ったのだよ



だれに 自慢すれば よいだろうか