じょにさんがお店から役に立ちそうなモノをいろいろ持ってきてくれた。

井戸水はあったが水道が止まっていた為、なるべく洗い物が出ない様にと使い捨ての容器を沢山持ってきてくれた。
その他にも
鍋、調理器具、調味料
お酒、つまみ、簡単に食べられそうなもの、、、

それから途中で炊き出しをやっていたらしく食料をゲットしてきてくれた。


家の中が一気に慌ただしくなる。

まずは、家にある食料を整理。

缶詰、レトルト、ミネラルウォーター、コーヒー、麺類など。

結構たっぷりあった。

しかし、じょにさんは心配性なのか「炭水化物が足りない」と言っていた。

食べ盛りの子供達の事を心配してくれていたのだろう。

本当にありがたい。

そろそろお腹が空いてくる頃なのでお賄いを始めようと思ったが、何しろ勝手がわからなくて時間ばかりかかる。

そんな中、突然チャイムが鳴った。

「どーも、こんばんわ!」

と、主人登場。

じょにさんとは数年前の「ミュージックフェスティバル in NAMIE」以来である。

かしこまった挨拶をし、お世話になるご迷惑を詫びた。

子供達は「お父ちゃん、お父ちゃん!」と湧きまくり、賑やかなことこの上ない。

こんどこそ、やっと、
家族が揃った。

しかし、私はそんな賑やかな中、眠り続けるH君の心中が気になる。



じょにさんの指示の元
大鍋に汁物をたっぷり作っておこうと言う事になり、確かカブと豚肉で豚汁の様なものを作った。
冷蔵庫にあったもので
お酒のおつまみも何品か出来た。

じょにさんと台所で
「あーでもない、こーでもない」
とやっていたら、なんだか可笑しくなってきた。

こんなあり得ない状況。

原発の爆発とか、家に戻れないとか、放射能とか、サッパリ忘れて笑っていた。




to be contined...