名にし負はば 逢坂山の さねかずら ひとに知られで 来る由もがな    三条右大臣


                                         ビナンカズラ
へ~、知りませんでした。
百人一首の中にもちゃんと読まれていたんですね、通称ビナンカズラ。
調べてみたら、正式の和名称は’サネカズラ’(マツブサ科サネカズラ属)。
逢坂山が今もサネカズラの景勝地かどうかは知りませんが、
当時のひと達からも愛されていた、古典的な樹種のようです。
先の句以外にも万葉集等に歌が載っているとのこと。

じゃあ、どうして’美男’カズラ?
枝を潰すか樹皮を剥いで水に浸しておくと、ネバネバした液が出来るそうです。
それを男性用の整髪料として使っていたのが語源とのこと。
ふ~ん、、、チョー暇なひとは試してみては。

花は、7~8月頃淡い黄色の花が下向きに、、、
実物盆栽なので、花よりも実がなるかが大きな問題ですよね。
このビナンカズラ、変わったやつで、
雌雄異株と雌雄同株、さらには一つの花でオスメスが同居しているものもあるとのこと。
買うときに一応確認しないといけませんね。

さて、私も今回さし木からこのビナンカズラに挑戦してみようと思っています。
そんなに昔から愛されていた古典的樹種だと知って、少し好奇心が増してきています。
雅でお上品に仕立てたいものです。


追伸

たまたま先日、本屋で衝動買いをしてしまった絵本。
この’さねかずら’を詠んだ歌を調べてみたら、
「忍ぶ恋の切なさを詠う・・・・・」なんて解説が書いてありました。
ちょっと違うような、、、

気になったんで別の本(高校の時の資料集)も調べてみました。
’逢う’’さ寝’といった言葉を上手に織り込んだ貴族らしい言葉遊びとのこと。
忍ぶ恋というよりは、
「さて、どうやってみんなにばれずに好きな女性のもとに夜這いをしようかな、、、」ぐらいの歌だよね。