働く女性や主婦の間で、

①時給が高い上、

②好きな時間に、

③知識や経験が全くなくても、

④ちょっとだけ働いて、

⑤ちょっと必要なお金が稼げる、

⑥責任もなく

⑦「ちょっと来て欲しい」と頼まれても、行かなくてもいい(断っても、心理的抵抗感がない！)

便利な仕事の「スキマバイト」が流行っている、

と言う。

飲食店でも、ホテルや旅館でも、介護でも、好きな時間に、ちょこっと働ける、時間が空いたときに働ける、長時間働く必要がない、たくさん稼ぐ必要がない、など、

「個人」の働き方として、一時的には、満足度の高い働き方なんだそうだ。

しかし、働く人の熟練度は下がるし(従って熟練による賃金アップは望めない)、労働の質は向上せず、お店・職場・企業・工場、いずれ「全体」の質的レベルが低下して行く。

それでも、レベル低下を、認識できない。

ちょこっと働いて、ちょこっとお金が入れば、それいい。レベルなんかは、気にもしない。

ああ、わが国民の「チマチマ志向」「スキマ志向(スキマ時間にちょっとやって得した気分になる傾向)」は、相変わらずなんだナア！

以前、書いたように、こうした「個」と「全体」の状況を、「合成の誤謬(ゴビュウ)」と言うんだ。

個人毎の「ミクロ」では合理的な行動が、それを集めた「マクロ」では非合理的な結果をもたらす。

代表例が、「家計の貯蓄」。→各家庭が節約倹約して、消費を減らすと、経済的全体的が縮小して不景気になる。その結果的、各家庭は、生活のため、貯蓄を取り崩さざるを得ない。

「合成の誤謬」は、この2〜30年間の日本経済のやってきたことだ、よ！

安いものを求め、チマチマ暮らしてきた、そのことだ、よ！

スキマバイトの発想だ、よ！

・・・働く女性や主婦の方々は、個人的には、その時、ちょっと得した気分になっても、実際は、レベルが下がっていたのサ。

世界レベルから、低下していたのサ。

今まで、井の中の蛙だったのサ。

茹でガエルだったのサ。

今春、賃上げがあり、初夏のボーナスが入ったら、ドーンと使おうぜ！

ドーンと使えば、もっと景気が良くなって、暮のボーナスが、もっと上がるぜ！

それが、経済というもんだ。

日銀は、今日の金融政策決定会合で、「マイナス金利政策」を解除し、金利引き上げを容認することとした。

具体的には、

日銀当座預金に適用する金利を、0%から、0.1%とすることで、

金融機関同士が短期市場で資金をやり取りする際の金利を、0%から、0.1%低度で推移するよう促す。

・・・おお、ようやく、日本の金融政策は、世界に追いつき、正常化に向かうのだ。

日本の生活レベルも、世界並みに向上する。

デフレ「チマチマ」経済の脱却が可能になる！

経済界で、40年間、黙々と働き続けたbonpusouの実体験ですゥ。

チマチマ働く「スキマバイト」は、もう、いい加減に止(よ)したら！

隣でワイフが言う。「チマチマでいいから、もうちょっと稼いで欲しい」

私(ブルータス、お前もか！)

・・・私どもを生かして下さるなにものかに、心から感謝します。

(春だ！　馬酔木の花が咲いた)

スローウォーキング55「スキマバイト」に思う。