"私の彼はGMATのせいで肥満になった"という意見を確固たるものにするにはどうしたらいいだろうか?

TOEFL, IELTSのWritingを書いたことがある人なら具体例を書くだろう。例えば「MBA留学生のほとんどは、座りっぱなしの生活(sedentary lifestyle)で運動不足(lack of exercise)になり、GMATでのstressから肥満(getting obesity)に悩み、勉強しながら通院している。」といった具合だ。(もちろん適当に作った話。)

 

でも、次のように言ったほうが説得力が増すだろう。

①彼はGMATの勉強をしなくなったら、太らなくなって、体脂肪率が一気に減った。

②彼の食習慣や運動する頻度を鑑みてもGMATの勉強以外に太る要素はない。

③彼は元々太った状態(あるいは太りやすい体質になった状態)でGMATを勉強したというわけではない。

 

こんな考え方を学ぶのがGMATのVerbalセクションのCRだ。Verbalには他にRC(TOEFL READINGより遥かに難しい読解問題)、SC(日本の文法ルールに照らし合わせれば、大体全て正解になる5つの英文から最も文法が正確でかつ最も意味に曖昧さがない文を1つ選ぶ問題)があって、配点はほぼ同じぐらいとされている。この試験の嫌なところは41問中11問前後が採点されないダミー問題で、TOEFLのダミーとは異なり、どの問題がダミーなのかわからないところだ。

 

Verbal以外には、高1〜小5レベルの数学、算数能力を要求するQuantitative(なぜか通称Math)、作文能力と上述したCR的な考え方を問うAWA、グラフの読み取りや知能テストっぽい問題のIRといったセクションでGMATは構成されているが、重要なのはVerbal及びQuantitative(Math)の2つだ。GMATの点数はこの2セクションの合計で決まるのである。

 

ちなみにここまで偉そうに解説してきたが、私は最後までこのGMATを克服しておらず、GREという試験でGMAT650点相当の点数を出し、出願している。(その過程は下記合格体験記を参照頂きたい。) 

http://kaigai-mba.com/testimonial2017/esade-2017/bourne/

 

このGMATという試験では、ダミー問題の影響で相性とか運の良さといったしょーもない要素が求められる。もちろん根本的な英語力と論理的思考力がないとどうにも太刀打ちできないし、本当に英語力と数学力のある人は最低600点は取れるはずなので、GMATで600点を取ることができなかったのはやはり本番を想定した演習をおろそかにしていたからなのだなーと現在TOEFLを教えるようになってしみじみと感じている。(TOEFL赤本OGは和訳はもちろん解説もなくて教えるの大変なので、読解力が今更高まっている。)

 

自分はapplicantの相談に乗るときにTOEFLで悩んでいる人(特に90点前後の人)に対しては、WhartonかMichigan Rossへの志望度が高くないなら、速攻でIELTSにシフトするように勧めているし、その見解には絶対的な自信を持っているけれど、GMATかGREのどちらを対策するべきかは人によって相性があるので、何とも言えない部分がある。両方とも年間5回しか受けられないので、とりあえず受けてみれば!とは言えないのだ。

GMATとGREについては、下記Affinity受講生の声の026を参照頂きたい。(私の書いた文ではない。)

 

http://www.affinity-english.com/testimonial/index.html

 

上記リンクの見解に付け足すなら、CRの配点がGMATでは平均33%に対して、GREでは10%弱なので、GREではCRを捨てることができることだ。私は考えるという行為は好きなのだが、GMATという試験ではどうも思考力を全くと言っていいほど発揮することができず、そもそも思考にムラがあるタイプなので、ひたすら読解力と語彙力で攻めまくるGREが性に合っていたのだ。

ちなみにGMAT対策で一番力を入れていたのも一番得意だったのもSCだったので、SCのないGREへの転向はかなり勇気が必要だった。

 

経験上、オススメの戦略はアメリカ上位校を狙うなら700点、アメリカ中堅校, LBS, OxBridgeを狙うなら680点、IESE, IMD, HEC Parisを狙うなら650点以上GMATを3回受けて取得できないのなら、GREにシフトする。(IMDとLBSは調べたところ最近GREもOKになったらしい。)特に私大文系で数学に苦手意識のある人はある程度GREへのシフトを念頭に置きながら、数学力、読解力を高める目的でGMAT対策をするというstrategyだ。(ちなみに私の知っている限りでは、TepperはGMATをpreferすると明言し、INSEADは"We accept the GRE primarily for applicants based in countries where the GMAT test is not offered."と言っているので、700点を超えるまでGMAT対策をし続けるべきと思われる。)

参照:

http://www.businessbecause.com/news/gmat/4116/gmat-vs-gre-what-do-insead-lbs-hec-paris-and-7-other-top-b-schools-really-think

 

上記リンクでHEC Parisが"The only thing we see is that the GRE is mostly taken by candidates from the US."と言っているが、私はGREで出願して受かっている。ただし、GMAT650相当のスコアを取ってもadmissionからGMATかGREをまた受けてスコアUPして出願するように推奨されたのも事実であり、やはりGMATで高いスコアをとって出願するに越したことはないだろう。

そんな私を最もencourageした合格体験記を紹介して、今日はもう寝たい。GMAT650点でLBSに合格して伝説を作った人の体験記だ。(20年前の話ではなく、2年前の話である。)

 

http://kkinterface.co.jp/wp-content/uploads/2016/04/LBS_MBA_合格体験記_TAKAMI_Ver1.7.pdf#search=%27gmat650と%27