今年7月の裏口入学のニュースを発端に、
東医大は新聞の一面を賑わせてきました。
マスコミは、読者の興味をそそるように、
過剰な文章を掲載しています。
かつて、私自身も大学病院長時代に、
事実関係でない内部告発のため、
マスコミの活字による暴力にさらされた事がありました。
そのことで、家族には大変悲しい思いをさせてしまいました。
その一方で、家族は、私が裁判にて名誉を勝ち取るように、
最後まで元気付けてくれ、家族の絆を深く感じたものでした。
また、同僚の教授連は、
上層部から白い目で見られても、裁判で大学側でなく私を支援してくれました。
今でも深謝しています。
従いまして、新聞一面報道というものは話半分であり、
今回も悲しんでいる家族を思うと、
胸が締め付けられる思いです。
先週、社会面の小さな記事の、
「東医大が国際教育水準認定(JACME)が取り消された」
という記事が目に入りました。
なぜ、取り消されなければならないのでしょうか。
筋違いではないでしょうか。
在校生に罪はありません。
日本医学教育評価機構(JACME)の原点は、
学生ファーストなのではないでしょうか。
かつて私は、
医学教育学会理事において学会を主催したり、
OSCE(基本的臨床技能試験)を導入したりしました。
私にとって、この取り消しは、
大変ショッキングでありました。
確かに、男女や年齢の差別、そして素点加点等の、
許せない嘘申告がありましたので、取り消しが仕方ないとも言えます。
しかし、嘘申告をしていると思われる他の大学でも取り消すのでしょうか。
そこまでやれたのならJACMEに脱帽です。
いずれにしても、取り消されたものは仕方ありません。
現職の教授には、
また新しい目標が決まったのだと、
学生のために陽転思考で、
再チャレンジして欲しいと切に願います。