またまたお気に入りの映画が増えました(^^)


ドイツ映画なんですね。

有名な映画だと言うことですが、私はこの映画の存在をほんとに最近知りました。

余命宣告を受けた2人の若者マーチンとルディが、見たことのない海を見るために、車を盗んで海を目指すというロードムービー。

車はギャングのものだから当然追われるし、主人公の2人はお金もないから銀行強盗して警察にも追われるんだけど、登場人物がなんだかみんな間が抜けていて笑えます。

ギャングに「金を返せば命だけは助けてやる。」と言われて、マーチンとルディは顔を見合わせて吹き出すシーン。「命を助けてやる。」と言われても、2人とも余命宣告されてますから。笑いをこらえている、マーチンとルディを見てギャングもつられて笑うんだけど、それが可笑しくも悲しい。

そう、ギャングや警察とのドタバタとのコントラストが悲しさを際立たせます。

海のことについて話す詩のような台詞も素敵です。
「天国では、みんなが話す、海のこと、夕陽のこと。
あのバカでかい火の玉を眺めているだけで、素晴らしい。海と溶け合うんだ。
ロウソクの光のようにひとつだけが残る。
心の中にな。」

天国では、みんなが海のことを話しているから、海を知らないとのけ者にされるんですね。

マーチンとルディがたどり着いた海は波が荒く、風も強い。そして海に向かって歩く2人はまだ生きているのに神々しかった。海を見ながら煙草を吸っていたマーチン、何を考えていたんだろうと、胸が締め付けられる思いがしました。

この映画のファンは男性が多いみたいです。でも、私の心にもしっかりと響きました。