旅路の風景/野呂 希一 | Bon livre –いつか最良の一冊と出会う–


旅路の風景


明日からまた2日間、スノボに行ってきます。たぶんこれが今シーズン最後。
今回は福島の裏磐梯です。ここのところ雪が多かったから、期待大。

私は寒いのと電車の乱れは大嫌いなのだけど、雪は好きです。
一面新雪になってた2/14の帰り道(やばいくらい積もっていくなか同僚と飲んでた)、
もっふもっふ足が埋まるのが楽しくて、跳ねるように帰った。
なんなら顔もちょっと笑ってたと思う。もちろん一人でだよ。

南北に長い地形のおかげで、日本は地域によって、四季によって、さまざまな顔を見せる。
災害に襲われることも多いけれど、それでもこの国を愛する人が多い理由のひとつではないか。

いま、仕事の関係で日本各地の絶景について調べている。
実家に帰ったとき、そういえばこの本があった、と思い出して持ち帰り、久々に開いたのです。
奇岩が並ぶ青森の仏ヶ浦、ネットで検索して初めて知ったが、この本に載ってたか。

陸中海岸、層雲峡、雨滝の渓流、龍神の滝、見てみたい風景がたくさんあるなぁ。

この本には、有名な絶景のほか、「欅」などの植物や、おおまかに「森」や「丘陵」、
「春の山」や「家路」という、人によって思い浮かぶものがさまざまなものも登場する。

それを見て、先日書いた「ぼく、牧水!」に書かれていた話を思い出した。
「牧水は名所旧跡を詠んだ歌がほとんどない(中略)山は山、花は花として見て、歌う。」
人間が勝手に名付ける何千年も前から、山も川もそこにあって、
「名もなき山も名山も、人のこころが作り出すもの」と解釈されていた。

日本には、無名でもすばらしい風景を残す場所がたくさんあるものね。

仕事で「隠れた絶景」を探しているときに知った、宮崎の都井岬という場所が、
堺さんと伊藤先生の対談に登場したときは、こういうタイミングってあるよなぁと。

さらに、「ぼく、牧水!」を読みながら向かった飲み会、
(お酒飲めないくせにしょっちゅう飲み会行ってる、しかも雪の日ばっか)
二次会が塚田農場(宮崎ご当地メニューの居酒屋)で、まったくなんて縁だ、と驚いた。
堺さんの奥様の菅野美穂さんは私と同じ埼玉出身なので、実に惜しい(何が?)

もし自分で企画する時がきたら、「歌に詠まれた絶景」を提案しよう。