​言い負かすのではなく、説得を。



この時期になると毎年のように、

ピアノに限ったことではなくて、


「〇〇(習いごと)を辞めさせられた。辞めたくなかったのに。」


という、生徒さんからの愚痴を聞くことがあります。



それぞれのご家庭に、ご方針やご事情があるのでしょうし、


いろいろと思うところはありますが、保護者様には、一切、何も申し上げません。 



私はご家庭にとっては、単なる、たかが〈習いごとの先生〉なだけで、

何か意見を言えるような立場ではありませんので。




ただ、ひとつだけ。



学生時代のバイトから数えて20年以上、様々なお子さんと接してきて、


最初の頃の生徒さんは既に30歳を越えているわけですが、


保護者様に、


無理やり、嫌なことをやらされた。

無理やり、好きなことを諦めさせられた。


などの経験が多いお子さんは、


反抗期になってから、

また、大人になってからも、


保護者様を必要以上に遠ざけたり、憎んでしまったり、


大切な場面で、嘘でしょ!?という選択をしてしまう可能性が大きくなるように思われます(私が知っている範囲のことではありますが)。



無理やり、なのが問題なのです。



保護者様側のお立場からすれば、もちろん、お子さんのことを思っての行動ではあるのですが、


お子さん側からすれば、自分の意見はなにも聞いてもらえないという鬱憤が溜まりますから。



きちんとお子さんが納得するまで、説得して差し上げてください。



説得するということは、決して言い負かすことではありません。



私が聞く限り、ここのところがなかなか...な感じがしますね。



言い負かしてしまっている方がとても多いです。



言い負かすことは、その場限りでは有効かもしれませんが、長い目で見ると、決して得策ではありません。



感情的にではなく、きちんと論理立てて。

お子さんが納得するまで、丁寧な説得を。