輪郭・骨切りドクターの宮﨑です。

今回は「受け口を治療したい」と相談に来られた男性の患者様が術後6か月経過しましたのでご紹介します。

 

施術に関して

行った施術は両顎手術と呼ばれる顎矯正手術です。上顎をルフォー1骨切り術、下顎を矢状分割骨切り術(BSSO)、それからオトガイ形成を行いました。

 

受け口顔貌について

受け口顔貌の特徴として中顔面がフラットになり、鼻翼基部が陥没しています。中顔面のフラットさは個人差があり、横から見ると頬、口、顎先が縦一直線に並んでいる場合もあれば、鼻翼基部の陥没が強く、頬、口、顎先まで三日月のようなラインの方もいます。

今回ご紹介する患者様は鼻翼基部の陥没はあまり強くはありませんが、上唇より下唇が前方に出ている受け口顔貌でした。三日月ほどまではいきませんが、顎先がしゃくれた感じの輪郭でした。

 

咬合について

受け口顔貌でも噛み合わせがある程度整っていて、上顎の前歯が前、下顎の前歯が後ろという方もいます。今回の患者様は噛み合わせは上下逆になっている逆被蓋という状態でした。治療全体の流れとしては、手術を先行して行うサージェリーファーストアプローチとうい方法をとっています。手術では適した上下顎骨の位置に固定して、術後に歯列矯正で咬合を整えていきます。上下顎骨の位置関係は咬合に直接係るため、矯正歯科医がプランを作成します。その咬合位で上下顎骨の移動を行うのが手術のプランとなります。

手術を先行する方法と歯列矯正を先行する方法の違いやメリット・デメリットは別のブログで解説したいと思います。

 

 

症例写真を解説していきます

 

横顔

両顎手術 骨切り 術後 症例写真 輪郭

術前は上唇(人中のあたり)に比べると、下唇から顎先にかけての下顎部分は前方に位置していました。噛み合わせは逆被蓋でしたので、矯正歯科医のプランでは上下顎骨の前後の位置関係は逆転するような動かし方でした。さらに右から見て上下顎骨を時計回転に動かすことで、中顔面の陥凹を改善させています。受け口の骨格を下顎だけで動かすone jaw surgeryというプランで行うこともありますが、上顎骨の位置の改善が難しく、口角の位置も変えられないので、基本的はtwo jaw surgeryで上下顎骨を同時に動かすプランを選択しています。

 

正面

両顎手術 骨切り 術後 症例写真 輪郭

正面からの変化は今回の患者様はわかりにくですが、術前に口角が下がっていましたが、術後は下唇の突出が改善し、口角の下がりが改善しています。

斜め

 

両顎手術 骨切り 術後 症例写真 輪郭

斜めから見ると、下顎が前突してしゃくれ感があったところが、術後改善しているのがわかります。また口角が下がり気味ですが、術後にこの部位も改善してます。

 

別角度

両顎手術 骨切り 術後 症例写真 輪郭

両顎手術 骨切り 術後 症例写真 輪郭

上下の骨格の前後関係が改善するだけで、輪郭はかなり改善します。当然咬合も理想的なクラス1(アングルの分類1級)に変わりますので、術後矯正でも適した咬合に仕上がってきます。「噛み合わせが良い=顎位がよい」という訳ではありません。歯並びや噛み合わせを歯列矯正で整える事はできますが、理想的な顎位で理想的な咬合を作ろうとすると、骨の位置もしっかり吟味する必要があります。

 

笑った時

笑った時に見える歯並びは綺麗な方が印象も良くなります。また歯磨きもしやすくなるので、口腔内環境を整える意味でも歯列はとても大事です。まだまだ術後矯正真っ只中ですが、術前より大分歯列が整ってきました。また下顎の前歯が後退して、咬合平面の角度も整ったことで、笑った時の口の形にも変化がでてきます。

 

施術概要

🏥顎矯正手術治療代: 2,750,000円(税込)

術前検査代、麻酔代、術後CT代等は別途要

🩹リスク:疼痛、出血、血腫、感染、神経障害、咬合異常など

⚠️経過や結果には個人差があります。施術内容、経過など十分理解した上で施術をご検討ください。術後気になる症状があれば、受診してご相談ください。術後の経過を安全に見ていくために、定期的な受診が必要です。

 

 

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リノクリニック東銀座

院長 宮崎邦夫

 

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