はじめに


 最愛の夫や両親、子どもが亡くなった時、遺骨をお墓に納めたくないと思われことはないでしょうか?現実に納骨をされていないご家庭もあると思います。
父が亡くなった時、私達家族は心の底からそう感じました。そして無理をお願して宝飾店で指輪をデザイン・作製してもらいました。そして今、父の遺骨を入れていつも付けています。きっと遺骨をそんな物に入れてだの、分骨してだの、罰あたりだのと言われる方もいると思います。でも、遺骨が入った指輪をして私達は父の死を乗り越えようとしました。そうやって遺骨を側において置かなければどうにかなりそうな精神状態だったと、今冷静になって考えてもそう思えます。

 その時、父を一緒に看取った母の骨も、今は一緒に仲良く指輪におさめられています。胃癌により父の死後三年半で母も帰らぬ人になりました。父の死が私達家族にとってあまりに衝撃的だったため、母の最期は在宅で看取ろうと考えていました。ある医師に日本の国民性はホスピスを受け入れられにくいと言われました。確かに最期は自宅で迎えたいと望んでいる人は八割いるが、実際在宅で死を迎えられるのは二割だと読んだことがあります。あの医師の言葉を聞いた時、すでに在宅で緩和ケアを行いながら母を看ていた私は、それだったら母がどんなふうに在宅で過ごし人間として尊敬され、母らしく最期を迎えられたか書き残そうと考えたのです。

そして将来、出来るなら住み慣れた自宅で最期を迎えたいと考えている方々に少しでも勇気を持っていただけたらと思いました。ぜひ、このブログを読んで在宅ポスピスの良さ、そして日々奮闘している医師・看護師の方々がいることを知って下さい。

先日、聖ヨハネ。パウロ二世が亡くなられました。彼も最期は自分が長年過ごした部屋で息を引き取られたと新聞で読みました。きっと、穏やかな死に顔であったのではと思いました。

この画像は私が実際に作成してもらった指輪です。プラチナでダイヤとエメラルド。中に両親の遺骨が入るようにロケットのように空洞になっています。35万でした。遺骨なのでしっかりした物を作成したらこの値段になりました。