昭和61年(西暦1986年)に、宅地建物取引主任者試験に合格しましたが、不動産業をするつもりもなく、期限もないので、登録せずにそのままにしていました(当時の登録手数料は28,000円)。それから36年たちましたが、60代になり、何か起業をしたいと思い立ち、まずは宅地建物取引士(士業に名称変更)になるために必要な実務講習を受けることにしました。まず2年以上の実務経験がないので実務講習を受ける必要がありますが、これが13,200円でしたので、2/22に申し込んで、3/22に通信講習の教材が送られてきました。早速、3/26に20問の課題の解答を郵送で提出し、あとは自宅学習し、4/22~23のスクーリングに備えるばかりです。
終了試験に合格したら、その登録実務講習修了証(登録まで10年間有効)をもって、県に登録申請します。登録手数料が37,000円かかります。登録が完了しても、試験合格日より1年を超えているため、宅地建物取引士証の交付申請については、法定講習会を受講する必要があります。これは宅建協会に申請します。この受講料12,000円と交付申請手数料が4,500円かかります。合わせて、66,700円の出費ですが、これで晴れて、宅地建物取引士と名乗ることができます。
次に宅地建物取引業の免許申請を県土整備事務所に行います。
免許を取得する場合、「営業保証金」を法務局に1,000万円供託することが義務づけられていますが、宅建協会の会員になると、宅建業法の規定に基づいて設立された公益社団法人全国宅地建物取引業保証協会にも同時に加入することになります。全宅保証に入会すると、営業保証金の供託が免除され、全宅保証に「弁済業務保証金分担金」を預けることによって開業できます。弁済業務保証金分担金の額は、主たる事務所で60万円ですので、開業時の負担が大幅に軽減できますが、入会には以下の金額が必要になります。
| 宅建協会入会金 | 700,000円 繰延資産5年償却 | |
| 流通システム負担金 | 30,000円 経費 | |
| 年会費 | 50,000円 経費 | |
| 保証協会入会金 | 200,000円 繰延資産5年償却 | |
| 弁済業務保証金分担金 | 600,000円 資産(保証金等の資産) | |
| 年会費 | 6,000円 経費 | |
| (株)福岡県不動産会館株券 | 60,000円 資産(有価証券) | |
| 上記発行事務手数料 | 6,600円 経費 | |
| 全宅連通信講座受講料 | 8,800円 経費 | |
| 合計 | 1,661,400円 |
つまり、免許を取得するまでに、66,700+1,661,400=約173万円と毎年56千円の年会費が最低必要になるということです。
これを、日本政策金融公庫などの金融機関で融資を受けられるのかというと、事業を始める前の免許の費用ですから、厳しそうです。高い金利のお金を借りるしかないですかね。
また、開業は自宅(マンションの一室)で考えています。