(普段「食」について語ることが多いボンディが、珍しく「住」について書いています。SNSでの投稿スタイルとしては滅多矢鱈に長文につき、ご注意を)

 管子の言葉、「衣食足りて礼節を知る」とは、身の回りを眺め回してみるに、現代日本においてあまり当てはまらない言葉になってしまったと、ボンディは思っています。

 ですが、そこに「住」を足して「衣食住」と呼び、人の暮らしの基盤を構成する三要素、との社会的認識はあながち的外れではないところでしょう。

 その「住」の話です。

 ボンディは、村田町に就農の際、うちの奥さんと同い年の小さな家を買って、これまで暮らしてきました。

 古い家ですので、トタン屋根のペンキ塗り、太陽光集熱器の水漏れの修理から、腐った床の、根太からの張り替え、土壁の補修まで、元大工の技術を遺憾なく発揮して、業者さんに頼まず、ほぼ我がDIY精神のみで都度都度直しながら、又、そのことに愛着の念をも加えつつ、古い我が家との暮らしを続けてきて、これからも死ぬまでそれを続ける積もりでおりました。

 一方、うちの奥さんにしてみれば、岩沼の町の娘さんだった彼女が、就農希望の若者と結婚し、旦那さんの仕事優先に物事が進められ、先述のような暮らしぶりの、数十年の来し方の中で、彼女なりにフラストレーションが積もり積もっていた、ということなのでしょう。

 ある時の二人のお喋りでのこと。

 「俺は、学生時代の『将来の夢』を実現して、今、曲がりなりにも、その喜びに心震えているのだけれども、お前の方はどうだい? これから先、我々共に衰えていく歳になった今、先々思い残すことがあったり、やり残したという悔いを抱えたりするのは残念なことだから、今までやりたいと思っていたけれど出来ないでいたこと、これからでも是非やってみたいと思っていることなんか、何かないかい?」と、ボンディが尋ねてみると、彼女から、たった一言。

 「おうちがほしい」

 その言葉をきっかけとして、我々はかなり長いこと(延べ4年くらいかしらん?)自分達の「住」について、話をし、本を読み、人の家を見せてもらい、メーカーの営業マンと打ち合わせをし、結構な熱意でもって、時間と労力とを傾けてきたのでした。

 ボンディの立場からすれば、「おうちがほしい」との彼女の言葉の真意、「おうち」とは何か、「ほしい」とは何か、でもって、「おうちがほしい」との彼女の希望と決意とは、一体何を指し示しているのか、真剣に検討を加えました。(哲学的に、です)

 前述のように、「家は直すもの」とのみ考えてきたボンディにとって、「家を買う」という発想は頭の片隅にも無かった話でしたから、それこそ「家作り」について、一から学び直すような作業となりました。

 新築? リフォーム? どのメーカーで? そもそも、どんな家を? 間取りは? 外観、内観のイメージは? 設備の一つ一つは? 予算は? 借金するなら、返済の目処は?

 膨大な疑問に答えていかなければなりません。

 人様の手も借りつつ、夫婦二人の行きつ戻りつの議論の中で、様々な「住」に関するピースが取捨選択され、プライオリティーがつけられ、4年もの時間をかけ、我々の「おうち」についての雛形が次第に出来上がりました。

 今思うと、その雛形作りこそが、彼女の「おうちがほしい」の真意だったのだな、と、家が出来た今、改めて実感しているところです。

 「住」についての、「初めての」夫婦二人での共同作業となりました。

 我が家の家作りを頼んだのは、柴田町のサカモトさん。

 その社長さんは17代続く地主さんの家柄で、山に木を植え、その木を材にして家作りを行う、地産地消の暮らしを提案する、SDGsなメーカーさんです。

 会社が隣町であったこと、同じ一次産業従事者であったこと、ボンディは元内装大工でしたので、建築業界をそれなりに表裏とも知る中で、サカモトさんの業界での立ち位置の、厳しさ、難しさ、やり甲斐、といったものが十分に推察されましたので、彼らの仕事に一票投じる思いで、うちの奥さんの夢の実現を彼らに託したのでした。

 結果、大正解。

 我々にあてがわれた、サカモトの営業マン、山岸氏は、元現場監督だったこともあり、現場に出入りする何十もの業者さん達とのコミュニケーションも良好でしたし、施工期間中の不測の事態ヘの早急な対応もそうでしたし、兎角 奥床しいうちの奥さんとの、彼女の希望を具現化するための、細かい家作りの打ち合わせなども、最後まで丁寧に行ってくれました。

 今回の家作りにあたって、山岸営業マンに対する採点は、夫婦二人ともに「100点」です。

 夫婦合作の「おうちの雛形」に則った、新しい我が家。借家から戻ってきて、ひと月近く経ちますが、住んでみて間違いなく、我々の「住」のQOL(Quality of Life)が上がったことを実感しています。

 サカモトさん、山岸氏の両者に、全面的に感謝です。

 
 今ここに、サカモトさんの下で電気工事を請け負っている職人さんで、自らもサカモトさんの施工で建てた家に暮らしていらっしゃる方が、サカモトさん、山岸氏の双方に、熱いコメントを寄せて下さったので、全文を御紹介します。

[サカモトさん

私も16年前に家を建てた時から今まで、困った時にはしっかりと対応してくださるので、私も含め、お客様の満足度が高いと思います。

限られた予算の中でもより良い資材を選定してくれるのと、仕上げてしまえば見えなくなる部分でも妥協しない。

どの職人も感じがよく、仲が良い為、現場の雰囲気が良い。これは、地元業者を長く使っている。サカモト協力会、青年部の仕組みがしっかりとしていてみんな協力的な事も結果としてとても良い方向に動いていると思われます。]
 
[山岸さん

仕事でも細かいところまで気にかけてくれてありがとう。先々の事を考えて段取りができてすごいと思います。

集めてくれた情報のおかげで現場が滞りなく進みます。山岸さんの情報収集の仕方、いつも的確ですばらしいですね!

イレギュラーな事への対応力も素晴らしいです。色んな方向から提案があるのでより良い仕上がりとなります。山岸さんならではの視点さすがです。

お客様はもちろん、職人へもしっかり対応してくれてありがとうございます。いつも気配りがよくできていて、一緒にお仕事していてもとても気持ちが良いです。]

 さらにさらに、山岸氏がサカモトという自分の会社を紹介するコメントがこちらです↓

[明治時代に植林を始め、林業をルーツにもつ「坂元植林の家」(株式会社サカモト)

親会社の坂元植林は、明治41年に創業

坂元植林の家は、平成元年から家づくりを始める

「地域との共生」を理念にし
新築、リフォーム、住宅以外の建物も新築・リフォームを行う。
他、不動産売買・賃貸住宅、お部屋探し、賃貸管理業務など
家や建物に関する業務を グループでワンストップで行う。

「森から暮らしへ めぐるめぐみ」

「木を植え、木を育て、森を守る」

「森の木を大切に生かし 家をつくる」

「自然の恵みをめぐらせ 暮らしをつくる」

家づくりには、自社山林で育てた木を使用

製材・乾燥・施工まで一貫体制

住んでからの定期点検など、家づくり後の相談対応

森の持続性を考え、棟数を限定]
 
 では最後に、サカモトさんのホームページがこちら↓

 もし、この投稿をお読みになる方の中に、家作りを検討している方がいらっしゃいましたら、畑の見学と合わせて、サカモトさんの仕事の一例として村田町の我が家をご覧になっていって下さい。

 柴田町のサカモトさん、皆さんに熱くお勧めいたしますよ。

 
 より材にこだわった家作りをしたいなぁという人には、お寺や茶室も作っている、東建設の片山鶴衛さん、地震に強くて、塗り壁の温もりもいいなぁという人には、スモリの家の須森明さんなんかもご紹介出来ますけどもね〜ん♡