母としての最初のお仕事は母乳を届けること。

息子のショウは、筋力が弱くて
自力で母乳を飲むことができませんでした。

搾乳したものを
NICUに届けに行くことになったのですが…

母乳が出ない!

それで助産師さんが
母乳マッサージしてくれたのですが、
死ぬほど痛いっ!!

緊急帝王切開だったから
出産時の痛みを経験していない私。
だから想像でしかないけど、
出産のときの痛みに匹敵するんじゃないだろうか…

あまりにひどい痛みに過呼吸を起こしてしまい、
呼吸を整えるための紙袋を片手に
マッサージを受けました。

それでもわずかな量しか出なくて、
5mlのシリンジでしずくを吸い集めていたのでした。

この痛い母乳マッサージは入院中続きました。
マッサージのせいなのか
ひどい頭痛がしてきて、だんだん身体中が痛くなり、
それでも母乳の出は良くならず、
本当にきつかった。

搾乳機も試してみたけど、
胸がよけいに張ってしまい、
私には合いませんでした。

退院後にはついに右胸がカチカチになって、
母乳もまったく出なくて
ズキズキ痛んでどうにもならなくなったときに
助けを求めたのが桶谷式母乳相談室でした。

家から近そうな相談室に電話して状況を話したら、
往診してくれる方を紹介してくれました。

桶谷式の母乳マッサージは、
病院で受けたのとはまったく違って、
少し痛みはあっても、痛気持ちいい感じ。

マッサージしてもらいなから
話を聞いてもらって
心も身体も癒される時間でした。

何度かマッサージしてもらううちに、
少しずつ母乳が出るようになりました。



でも、カチカチになった右胸には、
すでにしこりができてしまっていました。

念のため、きちんと検査を受けるようにと
桶谷の助産師さんが、
信頼できる乳腺外科を紹介してくれました。

悪性ではなく、乳汁が漏れて固まったものという
診断でひと安心しました。

とはいうものの
しこりがすぐになくなる訳ではなく、
現在も、毎年の人間ドックで
経過を診てもらっています。


毎回、搾乳の記録をつけていました。




結局ショウは直接母乳を飲むことはなく、
ひたすら搾乳しては温めて哺乳瓶で飲ませる日々。
(母乳だけでは足りず、ミルクも使っていました)

ついには私の手が悲鳴を上げ、
腱鞘炎になってしまいました。

離乳食を始めてしばらくしてから自分の身体のことも考え、生後7ヶ月頃に泣く泣く断乳しました。

息子のためにもまだまだ母乳を続けたい
と思っていたけれど、
当時わが家に週1回来てくれていた訪問看護師さんに
「ママの身体が一番大事。これだけ飲んでいれば、
赤ちゃんにもうしっかり免疫ついてるよ」と
言ってもらい、踏ん切りがつきました。

実際止めたら本当に楽になり、
時間も気持ちにも余裕ができて、
息子とゆっくり向き合って過ごすことができるように
なりました。

今となっては
何をそんなに意地張ってたんだろうって思えるけど、
渦中にいるときは、必死なんですよね。

ママが元気で余裕があることが一番。
だから無理しないでほしい。

心からそう思います。