私が息子を授かったのは42歳のときでした。

 

うれしさと同時に

高齢での妊娠、出産のリスクを考えると、不安の方が大きかった。


妊娠中で一番忘れられないのは、

出生前診断のこと。


40過ぎているのでリスクがあることは

定期健診でたびたび聞かされていて。


妊娠14週に入ってから、出生前診断についての

カウンセリングを夫婦で受けました。


先生から受けた説明は


年齢が高いので血液検査では赤ちゃんに異常がある可能性が高く出る傾向があり、羊水検査の方が精度が高いこと。


羊水検査を受けることによって、破水、流産、感染症のリスクがあること。


羊水検査でわかるのは、ごく一部の染色体異常だけであること。


妊娠当初は、40代だから

羊水検査は受けるものと思っていたし、

結果によっては産まない選択も考えていました。


私たち夫婦は共働きで、

近くに支援してくれる親族もいないし、

障害を持つ子を育てていくのは並大抵なことではないと思っていたから。


でも実際、お腹の中で小さな心臓を

精いっぱい動かして、

少しずつ成長している姿を見てきた私は、

障害があるからといって、

この命を奪うことなんてできないと思った。


大変なことばかりで、

生活を楽しむこともできなくなるって

思い込んでたけど、

そんなの産まれて育ててみないとわからない。

きっと喜びも楽しみもあるんじゃないだろうか。


どこかで何とかなる!って思っている

自分がいました。


最初は羊水検査を受けてほしいと言っていた夫も、

最終的には私の考えを尊重してくれました。


羊水検査は受けない、

どんな子であっても受け入れよう。

実は産まれる前から、

夫婦でこんな覚悟をしていたのです。