黒くて、落ち着きがあって、かっこいい。
先日、雨模様の日曜日
旦那と二人で お墓を散歩してきました。
パリでも最も広くて有名なペールらシェーズ墓地です。
写真のドラクロワをはじめとして、
ショパン、モヂリアーニ、オスカーワイルドやアングルなど
有名な音楽家や画家、小説家などなども眠っています。
うわさでは聞いていましたが びっくりしたのは歌手、マリア・カラスのお墓。
骨壷安置所に納められている彼女のお墓は
お墓というより 集合記念碑の一部のようです。
ひろく、のびのびした大きな墓地と違って
骨壷安置所の中は暗く、淋しい感じが より死を悲しく感じさせるけれど
永眠したあとくらい、人が大勢歩く、騒がしいところではなく
静かに過ごしたかったのかもしれないから これはこれで、いいのかな。
ちなみにお墓の入り口で売っているガイドブックがなかなかのもので
日本語によって「歴史概略」が書かれているのですが これが・・・変わってる。
一部を抜粋しますと
『この死者の国、いやむしろ、この死の国には
まるで夢幻の迷路のように、様々な小道が入り組んでおり、
大都市の喧騒の中で、神秘の場所ペールラシェーズには、
屍姦、吸血鬼迷信、売春、黒ミサなどの歴史、秘密、伝説が生き続けているのです』
・・・
この、超人間的なものと、ある意味驚くほどの人間的な罪とが混在した文章は
いったい何なんでしょうか。
大喧騒のParisの真ん中でそんなことが行われていたなんて・・・
しかも生き続けているとは! 現在進行形だとは!!
こんなところに堂々と、書いていいことなのか!?
超人間的なことよりも よっぽど、人間的なことのほうが怖ろしいと
思わせてくれる文章ではありますが
それを「ヒミツ」とか、「伝説」とかって言う言葉で語っていいものなのかどうか疑問です。
いつか冬の夕方にこの墓地をひとりで散歩しようと思って訪れたことがありますが
その時は寒くてふるえ上がって 30分で帰りました。
私の判断は正しかった。
この日、墓地の一部では
「世界のお墓の写真展」が行われていて、
これも興味深くて面白かったです。
(じつはこれが見たくて行きました)
ただ、この写真展で
日本の写真が水子供養のお地蔵さんの集合写真となっており
これ自体は供養のためのものであり、お墓とは異なるのではないか思ったのですが・・・
こうなると、異国情緒たっぷりで 不思議な他の国々のお墓写真達も
本当にお墓なのかどうか、イマイチ自信を持ってみることができなくなってしまいましたが
世界各地で 様々な死生観があり、
お墓はその違いを具現化しているといっても過言ではないのでしょうから、
興味深いことに違いはありませんね。
しかしながら改めて、
人は必ず死するものだと 思い知らされ
複雑な気分で 帰ってきました。
たまに、こうして死について立ち止まって考えることは
今 生きていることを真剣に考えるためにも 大事ですね、きっと。
