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注ぎ込まれる言葉

障害者雇用で働いてます

4kmランから帰宅。

 

今日から休みをいただいております。

今日は、走ったり、ラジオを聴きながら歩いたり、スーパーで食材を買ってきたり、料理をしたり、時計を電池交換に出したり、本を読んだりしています。

 

あまりブログで仕事のことを書いてこなかったように思います。

書きたくなかったからではなく、単に説明するのがめんどくさいからでした。

書店の仕事の流れを文章で起こすのって、手間なんです。

 

でも、フリー素材の「いらすとや」で、書店関係の画像があることを発見しました。

今回は、イラストの力を借りて、僕なりに書店の仕事を簡単に説明したいと思います。

 

皆さん、しばしお付き合いくださいね。

 

まず、朝に通勤して職場に着きます。

僕は会社に一番乗りで始業時刻より1時間以上前に着くようにしています。

開店準備に時間を取っても、30分も余ります。その間は、何をするでもなく、ゆったりとした時間を過ごしています。

そうしている間に、職場の仲間がわらわらと出勤してきます。

早く来ると心が整理されて落ち着くのです。僕が会社に早く来てることは、一見意味のないようでいて、メンタルに良いのですよ。

それに、朝出勤して間を置かずに仕事が始まるのが嫌なんですよね。ボーッとする時間が欲しいんです。

まー、そういうわけで、ちょっと変わってるんですね。

 

開店準備っていうのは、備品の補充とか、

ジャンルごとの本の台車を所定の場所にだしたり、

ゴミ袋を出したりなど。

他店から依頼された本を本棚から抜き取る仕事もあります。これは振替と言って、必ずしも開店前にやる必要はありません。

でも営業中に店内をウロつくと、お客様に声をかけられて時間を取られることもあるので、僕はそれを嫌って、開店前にやってしまいます。

 

朝の仕事は、雑誌の紐かけから始まります。

始業時刻は8時30分ですが、8時すぎにはゆる~く動き始めています。書店員の朝は早い。

 

雑誌が束になってビニール袋で閉じられているのを開けて、付録のないものは、そのまま、それぞれのジャンルの棚に置いていきます。

付録があるものは、どんどん重ねていって、あとでまとめて付録をビニール紐でかけていきます。雑誌の付録って、書店員がかけているんですよ。意外と知られてないけど。

 

幼年誌と言って、こども向けの雑誌は付録が立体的なので、紐かけに難儀します。書店員泣かせ。

紐かけが終わっら、時間があればPCで伝票の処理をします。

他の仕事をしてる従業員も仕事が一段落したら朝礼。9時40分。

朝礼が終わったら、それぞれのジャンルの台車とコンビと呼ばれるものを、バックヤードにしまいます。

 

これがコンビです。

人間の背の高さより少し高いです。これに本が積まれた状態です。

 

そして、ゴミを出しに行きます。

 

10時開店。

 

僕の仕事は商管業務と言って、多くの割合を本の返品作業に充てます。

売れ残ったり、売れないであろうと判断された雑誌や書籍を、段ボールに詰めていきます。

適当に詰めるのではなく、できるだけ箱の中のスペースが無駄にならないように、ぴっちりと詰めていきます。

雑誌はそのままどんどん詰めていいのですが、それ以外の書籍は、ひとつひとつバーコードでスキャンしてから詰めます。

本が詰まったダンポール箱は、どんどんコンビに乗せていきます。

この仕事が一番、力を使います。とはいっても、箱を目の前にあるコンビに乗せるだけです。

引っ越し屋さんみたいに重い荷物を「持ち運ぶ」わけではないので、そんなに肉体の限界に挑戦するというほど体力を消耗はしないです。もしそうならこの仕事続かんわ。

 

そうしている間にも、他店から振替の依頼などがあれば、店内に出ます。店内をウロつけば、お客様に声を掛けれれることもあります。もちろん、きちんとご案内します。

実際はマスクをしています。

 

本をお探しであれば、検索して、棚の中から本を探して見つけてお渡しするってことは普通にありますね。

見つからない時は、仲間に助けてもらいます。いつもありがとう。

11時30分から昼休憩になります。

僕の店が入っている商業施設の建物内に飲食スペースがあるので、そこで昼食を取ります。

食堂はなく、皆、お弁当や店屋物など持ち込んで食べています。僕は毎日お弁当を作ってます。

 

昼休憩は50分。でも余裕を持って店に帰ります。

午後イチの仕事は、他店から荷物が送られてきていて、主にうちの店から他店に依頼した本などです。

その本をPCで登録します。そして、また返品作業になります。

 

1時過ぎには、午後便と言って、書籍が段ボールで10箱前後届きます。この箱に本がパンパンに詰まっています。

この本を、数人の従業員で、それぞれのジャンルの台車に振り分けていきます。

この本を全部出し終わった段ボール箱は、返品用に使うので、とっておくのですよ。

 

それが終われば、PCで伝票の処理をします。それが終わって、また返品の仕事があればします。

 

あとは、ここに書ききれない雑用などです。この雑用がとってーーーも多いです。中にはB型の作業所の仕事にも似た単調な仕事もあったりします。作業所で働いているアナタ。今やっている仕事は無駄ではないですぞ。

 

3時。僕はここで業務終了になります。

レジや電話応対は配慮を頂いてナシにしてもらっているので、だいたい以上になります。

時短勤務のパートで、週4出勤なので、だいたい主婦のパートと似た労働時間になっております。

 

最後に、みなさんに言いたい。

うちの店だけじゃなく、書店は万引きがすごーーく多いです。万引きはやめて下さい。それは犯罪です。立派な窃盗ですよ。

 

 

こんな感じで、ざっと解説しましたが、とても全ては書き切れないです。

僕も入社した時は、何もわかりませんでしたが、少しずつ覚えていきました。覚えが悪くてよく怒られた記憶があります。でも、怒られもしないことのほうが悲しいと思います。

 

優しい人も何人かいて、いつも助けてくれたりします。人間って本当にひとりひとり個性があって違っていますようね。うちの職場は皆キャラが立っていて、オールスターって感じです。従業員同士の仲は本当に良いです。

もし、冷たい人の多い職場だったら辞めていたと思います。ここまで仕事に定着してこれたのは、本当に僕の力というようりは、周りに助けられたのが大きいです。

僕は、吹けば飛ぶような障害者です。自分の力だけでは何もできないのです。

 

それでは、簡単ではありますが、仕事解説でした。

障害者雇用の一例として参考になればよいなと思います。

 

今の仕事は好きです。できるだけ長く続けたいです。

そのためにも、今できていることを続ける。これが大事だと思います。

 

では、最後までお付き合い頂きありがとうございました。

おわり。

4kmランから帰宅。
 
いつものように、爆笑問題の日曜サンデーを聴きながら、ゆっくりジョギングペースで。
というか、もはやゆっくりしか走れない。衰えた~。
 
体調不良でランナー引退とか言ってましたが、撤回します。
一度は走ることをあきらめたけれど、復活できてうれしいです。
仕事で体も使うので、体力を維持するための運動はしておきたいのです。良かったよ~。
 
昨日は、支援者の方と面談をしてきました。
僕より二回り以上は若い青年です。その支援者君と初めて会ったのは2017年の1月だから、4年以上のつきあいです。
 
4年前、作業所を辞めてプラプラしていた当時無職の僕は、昔行ったことのある生活支援センターを10年ぶりにフラッと訪ねました。その時居たのが支援者君でした。
とりあえず面談しようかってことになって、それから1~2ヶ月に一度のペースで面談するようになりました。
最初は、趣味の話ばかりで就労のことなど一切話しませんでした。
話の中で、支援者君が大型自動二輪免許を持っていることがわかり、そういえば僕も大型欲しいんだよ~なんて言っては言ってるだけで行動しませんでした。
僕は2月の終わりから免許を取るべく教習所に通うようになりましたが、最初は逡巡してました。教習が恐かったのです。
僕は中型二輪は持ってましたが、大型は中型とはわけが違います。バイクも大きく重いし、パワーもあります。昔は限定解除と言って、どんなに大きなバイクにも乗れる免許です。そんな免許と取るための教習ですから、どんなに厳しいのだろうと恐れてました。
 
まあ教習は実際に厳しいものでしたが、ここでは割愛します。詳しくは僕のプロフィール欄に教習を記録した外部ブログのリンクがあるので、興味のある方はご覧になってください。
僕は、障害者手帳の制度を利用して、教習料金を何割か割り引いてもらいました。その時言われたのですが、教習所の長い歴史のなかで、この制度を利用したのは僕で2人目だそうです。この教習所は僕が生まれる前からあります。たぶんだけど精神障害で大型自動二輪免許を取り、かつ障害者手帳による教習料金の減免制度を利用する人は、ほぼ僕だけだったんでしょうね。
 
とにかく苦労はしましたけど、無事に教習所を卒業して4月に免許センターで大型自動二輪免許を交付を受けました。
あの頃の僕の努力の日々は、今では僕の中でキラキラした思い出です。一生懸命頑張るとそれは良い思い出になるんですね~。
 
で、免許を取ってからまた美術館巡りをしたりして何ヶ月かプラプラしつつ、支援者君と定期的に面談を続けていました。
11月に、初めて就労移行支援の見学をして、翌2018年1月から正式通所を始めました。
僕、最初は軽い気持ちで通所してました。パソコンのスキルをちょっとつけて就労はできなくてもいいかな~なんて、ひやかし気分だったのです。けしからんですねえ。
でも、通ってみるとスタッフさん皆んな良い人ばかりで、グイグイ僕の背中を力強く押してくれました。その支援を受けて僕もどんどんやる気が出てきて、気がつけば就労一直線になってました。とても良い影響を受けたんです。
 
そういった訓練の日々のことも、支援者君との面談の中で話しつつ、結局、就労移行支援には1年いましたね。
秋の障害者合同面接会で書店の求人があって、その面接に向けて履歴書作って、模擬面接を何度も受けたりして準備して本番に臨みました。
面接の当日は緊張しましたけど、実際に面接が始まると訓練の成果が出て、思った通りの受け答えが出来、笑顔も忘れず、面接官さんも良い人で、終始明るい雰囲気の楽しい面接となりました。
今だから言うけど、この時まだ採用は決まってない段階でも、僕の中では手応えはありました。
 
おかげさまで、会社から採用の電話をもらって、就労移行支援も退所して、希望の書店に就労することができ、今に至ります。
もう2年4ヶ月定着しています。
 
そういう紆余曲折もずっと支援者君と二人三脚で歩んできたと思います。ずっと話を聞いてもらいました。ありがたいです。
その支援者君との面談も昨日で最後となりました。彼は同じ法人内の別の事業所に移動するのだそうです。
移動を前にして、最後のご挨拶をすることができて本当に良かったです。
今までありがとう!
 
福祉の人って人事異動や退職されたりで、2~3年で入れ替わっていくけど、職場の仲間はずーっと変わらないので、職場の人間関係を良好に保つことは本当に大事だと思いました!
僕のシフトは水木金土の4連勤で、日月火が休みです。以前は火曜日の昼頃から緊張して不安でした。明日からちゃんと仕事ができるか自信がなかったのです。
でも、今は緊張感はほぼなく、1割くらいでしょうか。あとの9割は職場の仲間に会いたい!という待ち遠しい気持ちでいます。人間関係の良さに救われています。
 
それにしても、3月半ばから4月の頭にかけての体調不良は何だったんでしょう。最後には寂しい・虚しいという精神状態に支配されて苦しい思いをしました。今は心身共にすっかり回復しています。
ひょっとしたらコロナに感染していたのかもしれません。無症状なだけで。今、PCR検査を受けたら、コロナが治癒して抗体が出来てるのがわかるかもしれません・・・って、そんなわけないか~笑。
 
さて、話題は変わって、今週末にzoomでオンラインミーティング?会合?っていうのをします。
障害者の集まりなんですが、今から緊張しています。zoomって使ったことないから勝手がわからないんですよね。何もかも手探りです。
世間では障害者雇用で働いている当事者のzoom会合がいっぱいあるらしいんです。fecebookで告知されているらしいんですが、上手く見つけられません。どうやって探すんだろう?とりあえず、週末のzoomをやってみてどんな感じか見てみたいと思います。
上手くできるか不安・・・。
 
とりあえず頑張ります。
 
それでは、今日あたりから雨ですね。気圧も下がるみたいで皆様、体調にはくれぐれもお気をつけください。
いつもブログを読んでくれてありがとうございます。たまに過去記事も遡って読んでくれる方もいるみたいで、うれしく思います。
ネットで横のつながりがあるって良いですね。こういうツールは上手に活用したいですね。
 
では終わります。
ありがとうございました!
こんにちは。
 
今日は朝から、8km+αを1時間以上かけて走ることができました。
体調不良でランナー引退とか言っておきながら、思わぬ回復。
とにかく、動けるのが嬉しいです。僕はまだ終わっていないのだ。
 
午前中は精神科に行ってきて、これまでの体調不良のことを話しました。
薬のことも聞きました。僕の飲んでいる薬は多いのでは?と思ったのですが、先生によると全然少ないそうです。
また、多いからといって肝臓がやられるということもないってことでした。なんだか安心しました・・・。
 
いいことばかりではありません。
前回の記事でも書きましたが、寂しい・虚しいという気持ちは消えてません。
人と会ったほうがいいのでしょうか。大人の発達障害の集まりにも参加してましたが、最近はもう行ってません。なんか違うなーって思うのです。カラーが自分とは違うって感じです。
趣味に打ち込むとは言いますが、もともと多趣味です。退屈はしてません。でも、寂しい・虚しいんです。趣味では埋められないんです。
何か新しい目標が欲しいです。誰かに影響されたいです。どこか自分にふさわしい場に行きたいです(仕事以外で)。
でも、コロナ禍でそれを求めるのが大変難しいです。どうすればいいんだろう。
 
それにしてもなんなんだろうこの気持ち。
寂しい・虚しいなんて、めったに思ったことないのになあ。
病気に症状でしょうか。わからないなあ。わからないよ。自分がわからない。
 
とりあえず、就労支援センターに電話して面談の予約を取りました。担当のSさんに、僕のありのままの気持ちを話したいと思います。
就労支援センターで働く精神障害者の集まりはあるにはあるんですが、コロナ禍で開催してないそうで・・・残念。
 
 
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ちょっとだけ買い物をしました。
講談社文庫が50%ポイント還元セールをしてます。電子書籍のkindleで。
色々物色して、黒柳徹子さんの「窓ぎわのトットちゃん」を買いました。
まだ読み初めだけど、子供向けというよりは大人が読んでもいい本だと思います。
最近こんなふうに児童書とか絵本を買ってます。電子書籍は場所を取らないし、出先の隙間時間でサッとスマホを取り出して気軽に読めるのがイイ!です。
 
明日から仕事です。働いている間は、寂しさ・虚しさを忘れられます。
精神的には楽になります。楽だけど、いつまでもこのままではいけない。
 
なんだか暗い記事ですみません。
僕の悩みは贅沢な悩みかもしれないけど、結構深刻なのです。
これがいわゆる中年の危機というやつです。
このことは、できるだけ身の周りの多くの人に相談していきます。
 
そんな感じで終わります。
共感してくださる方はコメントくださると嬉しいです。
もちろん、読んでくれるだけでもありがたいです。
 
では、明日から4連勤。
今日はよく眠れますように。いつも眠れてるけど!
 
ありがとうございました。

3kmランから帰宅。

体調が悪く長く走れませんでした。

 

今日から4連勤のスタートです。前ほどは緊張しなくなってきました。

最近、病気のせいかオフの日に心が寂しくなる時があります。そういう波があります。

でも仕事があるおかげで気を紛らわすことができています。

 

今日は、僕の障害特性について書きたいと思います。

文章は前々から準備していました。

 
僕は匂いに敏感です。なぜかはわかりませんが、発達障害の感覚過敏せいかもしれません。
その匂いのことで不思議な能力があります。
良い人は良い匂いがします。何とたとえればいいでしょうか。柔らかで心が安らぐ匂いです。僕の職場にも何人かいます。表面的には気性が荒くても根が良い人はやはり良い匂いがします。
僕の今までの経験から言って、良い匂いを放っているのは決まって女性でした。最初は単に柔軟剤の匂いかと思いましたが、良い性格とリンクすると気づいてからは、僕の特殊能力だとわかってきました。
良いことばかりではありません。息の臭い人は、健常者以上に臭く感じてしまいます(男性に多い)。良い匂いにも悪い匂いにも敏感なんです。
性格の悪い人は臭いかというと、これが無臭なんですよ。中途半端な能力ですね。
鬼滅の刃の竈門炭治郎は、人の感情を匂いで感じとることができますが、動物にも似たような能力があるよですよ。僕はさすがにそこまではわかりません笑。
でも、良い匂いがしない人でも性格の良い人もいたりします。だからリトマス試験紙のような能力ではありません。良い匂い、かつ僕と相性の良い女性ということだと思います。年齢も幅広いですが何故か子供と老人は匂いがしません。
良い匂いがする人は僕の味方になってくれると信じられる人です。それがわかるのはまあ何て言うのかな、神様が僕に与えた能力ってことです。
 
僕のブロ友さん達は皆心優しい良き人ばかりなので、きっと良い匂いがするんだろうなと思います。いつかお会いしてみたいものです。
僕は動物占いがオオカミだったんですけど、オオカミって鼻が利くらしいですね。
障害って全ての能力が落ちるんじゃなくて、一部健常者より高い能力が混じってるのが不思議です。
規格外の歯車のようで社会と馴染みにくいけど、そこは合理的配慮をしてもらうことで対処してます。
 
では、そろそろ支度をします。
今日も、さびしんぼうのオオカミ、働きます。
 
皆様も幸せな一日をお過ごし下さいね。
今日も良い日になりますように。
こんにちは。
雨ですねえ。走れないけど本を読む時間ができて嬉しかったりします。
昨日の記事で、童話が書けないと言ったのですが、悔しいので有り余る時間を活用して昔話のようなものを書いてみました。
昔話というか童話ですね。こういう作品を書くのは初めてで勝手がわかりませんが、もしお時間あれば読んでくれると嬉しいです。辛口コメントなど頂けるとなお嬉しいです。ダメ出し待ってます。
ではどうぞ!
 
 
 
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オオカミの夢
 
むかしむかし、ある山にオスのオオカミがいました。
オオカミは自分が生まれた日を知りませんでした。
オオカミは動物なので、人間のように文字が読めず言葉も話せません。何も知りませんでした。
山での生き方は知っていましたが、世界を知ることはありませんでした。
 
ある日、オオカミは山を降りた時、麓の集落で初めて人間を見ました。
 
人間は、言葉で通じ合っていました。オオカミにはわからない難しいやりとりをしていました。
家を建て、道具を使い、作物を育てていました。オオカミには絶対にできないことでした。
 
オオカミはショックを受けました。そして人間に憧れました。オオカミ語で、ひとりこう呟きました。
 
「人間っていいな。俺もいつか人間になりたい」
 
ある日、オオカミは山の中に人間になれる学校があることを知りました。
そこでは、文字の読み方や言葉の話し方を教わることができました。
オオカミは、すぐにその学校に行ってみました。
 
「教えて下さい。僕は人間になりたいんです」
 
学校関係者は言いました。
 
「ちょうど定員が空いてました。どうぞお越しください」
 
学校には、他のオオカミも学びにきていました。みんな人間になりたかったのです。
オオカミは必死で勉強しました。文字を覚えました。その文字を言葉として話すことも覚えました。
オオカミ同士で、人間のように言葉でコミュニケーションを取る訓練もしました。普通のオオカミにはできない高度なやりとりです。最初は難しくて何度も間違えたけれど、段々慣れてきて上手に話せるようになりました。
 
学校の先生は言いました。
 
「あなた達は十分に勉強しました。もう人間と変わらないですよ」
 
オオカミは喜んで山を降りていきました。
山の麓の集落に住んでいた人間に近づいて、こう言いました。
 
「皆さん、初めまして。オオカミです」
 
人間たちは、オオカミが人間の言葉を話しているのでびっくりです。
オオカミは言いました。
 
「僕はオオカミだけど、皆さんと暮らしていけるように勉強しました。こうして言葉も話せます。どうか仲間に入れてください」
 
人間たちは相談して、オオカミに言いました。
 
「オオカミが人間みたいに喋るからびっくりしたよ。ちょうど人手も足りなかったし、簡単な農作業を手伝ってもらえないかな。住む所は用意するしお金も払うよ」
 
オオカミは人間と仕事ができると喜んで言いました。
 
「ありがとう。できるだけ頑張ります」
 
オオカミは夢だった人間の仕事ができることが嬉しくて、一生懸命働きました。まだまだできることは少なかったけと、自分のできる範囲で人間の営みに貢献しました。
毎日毎日真面目に働くものですから、だんだん人間たちにも信頼されるようになりました。
オオカミはすっかり人間との暮らしに慣れ、自分がオオカミであることも忘れてしまいました。
 
オオカミはふと思い出しました。
学校では、他のオオカミも勉強していました。オオカミは彼らがどこで何をしているのか気になりました。
 
オオカミは休みの日に山へ戻って、懐かしい学校で久しぶりに先生に会いに行きました。
オオカミは先生に聞きました。
 
「先生、僕と一緒に勉強していた仲間はどうしてるの?」
 
先生は言いました。
 
「君とは違う集落で、君と同じように働いているよ。でも、みんなが君たちみたいに働けたわけじゃないんだ」
 
「どういうこと?」
 
「残念ながら、仕事が合わなかったり、人間たちに冷たくされて山に帰ってしまったオオカミもいっぱりいるんだ」
 
オオカミはショックを受けました。
 
「努力が報われるとは限らないんだ・・・運にも左右されるし、現実って厳しいな」
 
そんなふうに思ったあと、オオカミは山を降りていつもの人間との暮らしに戻っていきました。
 
集落にはトムおじさんという人間がいました。オオカミとは顔見知りで、友達みたいに話すこともある関係でした。
 
トムおじさんがオオカミに言いました。
 
「俺は昔からオオカミの暮らしに憧れてたんだ。自然は厳しいけど、人間のような仕事もなくて自由気ままでうらやましいよ。ずっと前から思っていた。実は俺と同じことを思っているやつも多いんだ」
 
オオカミはハッと思いつきました。
 
「トムおじさん、それならうってつけのガイドがいるよ。山には人間の言葉が話せるオオカミがいるんだ。人間と仕事をするために勉強したけど、事情があって山に戻っているんだ。彼らにオオカミの暮らしを教わったらいいよ」
 
トムおじさんが喜んで言いました。
 
「それはいい。でも、完全に山だけで暮らすことは難しいから、一年に数ヶ月でいいから山の暮らし方を教えてくれないか」
 
「お安い御用だよ。僕のほうから話はつけておくよ。そのかわり山のオオカミには優しくしておくれよ。人にものを教わるんだから」
 
「わかったわかった。今度は俺たちが教わる番だ。勉強させてもらうんだから当然だよ」
 
そして、麓の人間たちと山のオオカミたちの間で交流が芽生えました。麓にオオカミが、山に人間が行き来しました。
 
オオカミたちは人間の知恵を学び、人間はオオカミの自然の掟を学びました。お互いにとって新鮮で実りのある交流でした。なにより、人間社会になじめなかった山のオオカミたちは、自分たちにも役割ができたことで、それを大いに喜びました。自分がオオカミであることが求められるということ、そのことを言葉で伝えられること、それが喜ばれることを嬉しく思いました。
 
オオカミは思いました。
「いろいろ苦労はあったけど、もしあの時、人間に憧れずにオオカミのままでいたら今はなかった。オオカミにはオオカミの、人間には人間の幸せがあることは確かだ。でも、お互い協力して良い所を取り入れ補い合えば、オオカミも人間もより豊かな暮らしができるんだ」
 
こうして山のオオカミと麓の人間たちは、お互いに助け合って幸せに暮らしましたとさ。
めでたしめでたし。
 
 
 
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いかがでしたか?
このストーリーを読んで、お気づきの方も多いと思いますが、オオカミは障害者、人間の仕事は障害者雇用をイメージしています。山の学校は就労以降支援事業所です。
伝えたかったとととしては、人間が偉くてオオカミ(障害者)が下であるというのではなく、お互いに良い所があること、相互理解のもとで協力し合えば、お互いに利益があるという建設的な視点です。
障害者福祉だけではなく、民族差別などにも通じるテーマだと思います。もっと広げると自分と他者の関係に落とし込むことにも繋がります。
ただ、こういったことを実現させるには、お互いの不断の努力が必要です。人間もオオカミも努力しました。何もしないで平和は訪れないのです。
 
それでは貴重なお時間を頂きありがとうございました。
辛口コメント待ってると言いましたが、激辛はご容赦ください笑。
 
雨ですがお出かけする人は足元に気をつけて。
働いている人も働いてない人も楽しい一日をお過ごし下さい。
 
ではまた!