『花、咲きすさびて』
冷たい夜風に
星々のかけっこ
またたきは
小さな拍手
遠くて高い
望む階段を
ひとつ上がる
夜をすべる
ひとつの願い
溢れ出たことばを
しるした日
とぷ、と沈む
儚いひととき
映した景色
泣きぬれた夜
駆け抜けた時間は
自ら選んだめぐりごと
そして
すみれ色の夜明けは
いつも美しく
そこにあって
花に降る愛
風にも揺れる
小さきこゝろ
迷いをほどいて
歩み始める
いただいた愛を
いたずらにせず
-尽-
2023/1/10
ありのすさびに 花暖