会社を辞めることや、転職することが、一概に良いとか悪いとか言うのは難しいことです。

人はいろんな理由があって、会社を辞めます。
より大きな役割、チャレンジを求めて転職。
より高い給与を求めて転職。
上司や周囲の人と反りが合わず転職。
会社の経営状況や将来に不安を感じて転職。
会社から退職勧奨を受けて退職。
不正行為を行った結果、解雇。
健康上の理由で退職。
家庭の事情で退職・・・・・・。

一般的に言えば、「単なる逃げ」ということではなく、キャリアアップ、つまり、より大きな役割、チャレンジ、給与を求めての転職といった、ポジティブな印象を与える理由であれば、退職/転職はネガティブな要素として捉えられることはあまりないでしょう。

一方、キャリアアップのために辞めると言っても、それがあまりに頻繁で、なかなか定着しないというのも、雇う側の会社にとっては困ることであり、採用時には不安材料と考えられることもあるでしょう。

また、同じような転職回数であっても、それをネガティブに捉える会社と、あまり気にしない会社とがあることは事実です。

年齢によっても、転職回数が多いかどうかの判断は変わってくるでしょう。
50歳で4社経験ということであれば、極めて普通です(特に、外資系企業では)。
しかし、30歳で4社経験というのは、「ちょっと多いな、この人。一体どうしたんだろう……?」、という印象になります。

1~2年程度の勤続年数が何度も続いている場合、ジョブホッパー(転職を繰り返し、なかなか定着しない人。ネガティブな意味で使われる)と見られがちではありますが、そのような場合でも、職歴の中に、1社でも勤続年数10年ぐらいの会社があると、ジョブホッパーとは見なされにくくなる、というようなこともあり、なかなか一概には言えないところです。

大切なのは、それぞれの会社でどんな成果を挙げたのかということと、退職/転職の理由は何だったのか、ということになります。
これらを説得力を持って説明できるのであれば、転職回数はいくら多くても心配することはありません。
あなたに是非来てほしい、という会社は必ずあります。

反対に、それぞれの会社でどんな成果を挙げたのかを、職務経歴書上でも、面接の場でも、具体的に説明できず、退職/転職の理由も明確に説明できない、あるいは、単なる逃げ、としか受け取られないような退職/転職理由である、ということになると、会社の側も、あなたを採用することに二の足を踏むことでしょう。