母島滞在3日目、午前中に母島の南の先端である小富士(86m)と南崎(ビーチ)へ行きました。
そのハイキングコースで素敵な出会いが…
ハイキングコースにいた、ムラサキオカヤドカリです。
落ち葉に似たような色合いをしていたので、ガイドさんが教えてくれなければ、踏んでしまっていたかもしれません。
このヤドカリ、ひっくり返してもこちらを警戒したまま動きを止めていましたが、地味に見えて凄いんです。
宿にしているのはカタツムリの殻ですが、これは「コガネカタマイマイ」という小笠原の固有種で、国の天然記念物で、絶滅危惧種です。
ムラサキオカヤドカリは固有種ではありませんが、国の天然記念物です。
固有種で天然記念物で絶滅危惧種の殻を背負った天然記念物![]()
高級物件に住むVIPです。
後日、父島列島の南島にも行きましたが、そこにも高級物件に住むVIPなヤドカリがいました。
南島(無人島)には、4種類の蝸牛の半化石がゴロゴロ落ちているところがあります。
- クビキレガイ:約5mm:戦後、南島では絶滅と思われたがわずかに生き残る
- アナカタマイマイ(へそ有り):約25mm:戦後、南島では絶滅
- チチジマカタマイマイ(へそ無し):約25mm:戦後、南島では絶滅
- ヒロベソカタマイマイ(へそ有り):約50mm:1000~2000年前に絶滅
半化石
なんじゃそりゃと思ったのですが、地質学的にはまだ新しく、地層の中で完全に岩石と一体化しきっていない「化石になりかけ」のものだそうです。
そんな感じで半化石を見ていると…
動きだした殻があるではないですか
やヤドカリです![]()
チチジマカタマイマイの半化石を背負った、ムラサキオカヤドカリの若齢個体です。
ヒロベソカタマイマイの殻が50mmと大きいので利用しそうですが、裏返すと真ん中にヘソのようなくぼみがあります。
これがヤドカリにとっては邪魔のようで、へその無いチチジマカタマイマイの殻を子供が利用することが多いようです。
チチジマカタマイマイは南島では絶滅し、他の島でかろうじて生き残っている小笠原の固有種で国の天然記念物で絶滅危惧種です。
このムラサキオカヤドカリの子供も、高級物件に住むVIPでした。
ちなみにこのチチジマカタマイマイとアナカタマイマイですが、3月から上野動物園の両生爬虫類館で展示が始まったそうです。
2017年以降、都立動物園・水族園(上野動物園、多摩動物公園、井の頭自然文化園、葛西臨海水族園)は、絶滅が危惧されている小笠原諸島固有の陸産貝類のうち4種類(カタマイマイ、アナカタマイマイ、チチジマカタマイマイ、キノボリカタマイマイ)の飼育と繁殖に取り組んでいるそうです。
参考:マイマイの楽園 小笠原諸島のマイマイを守る取り組み
https://www.tokyo-zoo.net/file/online-materials/maimai_JP.pdf
そして、これらの動物園・水族館や、小笠原世界遺産センターで繁殖させた個体を、南島に再導入を始めたそうです。
- 外来種のヤギの食害により植生が壊滅的な打撃を受け裸地化(砂漠化)
→駆除 - 外来種のネズミの食害により植物・カタツムリ・海鳥(の卵)などの生態系に大打撃
→駆除(現状、低密度の状態が維持できている) - 入島制限とエコツーリズム:1日の入島者数制限、認定ガイドの同行義務付け、指定ルートの歩行、靴底の洗浄が義務化
→植生保護・外来種の侵入予防
母島や父島には、ヤドカリ注意の道路標識があります。
夜に海岸近くに行けば、オカヤドカリが簡単に見れるのかと思っていたのですが、それは繁殖期だけのようです。
夏場は産卵のために海岸へ下りてくるため、夜間の海沿いの道路や砂浜で遭遇率が高まるようで、その時に「注意してね」というものらしいです。
シーズンオフの秋から春にかけては、登山道周辺など、基本的に山にいるようです。
母島:小富士・南崎海岸
南島
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