ほとんどが《5年保存》という商品だったはずだからこれを用意したのは5年前ってことになるのかな。いや、そこまでは前ではなかったはずだけれど。Sサイズのおむつと授乳パッドが入っていて、これは一周回ってもう一度必要になった。
非常食を食べる必要なく期限を迎えられるのはありがたいことなんだけど、捨ててしまうのはもったいないので、園から帰ってきたアニも一緒に試食をすることにした。
非常食の説明をして、震災下の考えられる状況や、自分の好みでないものも食べられることがありがたい状況もあるよとか、大人でも想像がつきにくい事態ではあるから、どれくらい理解してくれたかはわからないけれど、それでも説明した。そして実験のように袋に熱湯を注いで15分待って、食べた。
今日はわかめご飯とチャーハン。普通に美味しく食べられた。しばらくはランチメニューにして、その度に普段のご飯じゃない状況を親は親なりに、子は子なりに想像しながら食べてみようと思う。外で食べるのもいいかも。
食後は手紙を書く時間。文通相手に出すハガキと切手はいつもアニが自分で選ぶんだけど、今日はこの組み合わせにしたらしい。
ねむの木学園の美術展で選んだ一枚だね。展覧会の会場でもアニはこの、細かく細かく書き込むスタイルの作品が好きだったみたい。
そのあとはミッチイとアニの予防接種に行った。怖がり屋の5歳は3人がかりで押さえつけられながら、ウソでしょと思うくらい大暴れで嫌がった末にやっとやっと打ってもらったときには、頭皮にまで汗をかいていた。
途中で投げ出さずにいてくれた先生、ありがとうございました。こわければ見なきゃいいのに、ずーっと針を見ていたアニ。「嫌なものは嫌なんだよ」と帰り道でもブツブツ言っていた。
私も注射や点滴はいまだに嫌で、打たれる直前に「痛いですか?」とか愚問だなーと思いながら必ず聞きたくなってしまう。あの細いとんがったものが皮膚を突き抜けるっていうのがね。しかもチクンとするしね。似たね、私に。
「それ、大人になっても変わらないよ」って言ったら「うーん。やだね」としみじみ言っていた。